平成15年度第1回 静岡市自治基本条例等検討懇話会会議録
- 最終更新日:
- 2019年4月1日
平成15年度 第1回 静岡市自治基本条例等検討懇話会 会議録
1 日 時 平成15年8月1日(金) 午後3時~5時
2 場 所 静岡市役所 静岡総合事務所3階 31会議室
3 出席者 (委 員)篠﨑座長、石光委員、高木委員、田中委員、手崎委員、鍋倉委員、日詰委員、荒田委員、稲葉委員、菊島委員、劔持委員、小長谷委員、長澤委員、松浦委員、三浦委員
(事務局)海野総務部長、都築総務課長、松永行政改革推進室長、加藤主幹、梶山副主幹、大村主任主事
4 議 事
(1) 開会
(2) 委員の委嘱及び任命
・ 委員の委嘱及び任命
・ 座長の指名
・ 自己紹介
・ 傍聴者の発言許可
(3) 自治基本条例について
(4) この会の作業目的及び今後の作業スケジュールについて
・ 事務局より説明
篠﨑座長 説明についてのご質問はありますか。
日詰委員 条例案のたたき台を市民から募集するということは、とても大事なことだと思います。条例自体が、新しい静岡市自治のあり方をルール化するという重要なものです。市民の意識がそういう方面に向いていくことが大切です。
ということで、第1回の公開講座の反響はいかがでしたか。
加藤主幹 市民の認知度が低いためか、関係者以外の出席者は1名で、しかも川崎市の方でした。旧静岡市、旧清水市の方はお一人もみえられなかったです。
日詰委員 一番危惧されることですが、実質的な市民の顔がみえないのは、よろしくないです。何か対策というか腹案はお持ちですか。
加藤主幹 様々な広報活動を行っています。広報しずおかをはじめ、新聞、テレビ等の報道投げ込みなど。この辺りをうまく活用して広く市民に伝えていきます。
高木委員 富士山型法体系イメージ図のまちづくり基本条例は作られる予定でしょうか。また、作られる場合には自治基本条例との違いをお願いします。
加藤主幹 まちづくり基本条例は、都市計画という限定された範囲の条例です。この条例は旧静岡市の第2次分権推進計画にも定められています。現在の状況として、新静岡市として新たに策定しようということで、自治基本条例と理念的な整合性をとりながら、同じ時期の施行を考えています。
松浦委員 イメージ図について、自治基本条例とその下に位置する市民参画条例、情報基本条例との関係について教えてください。
加藤主幹 市民参画条例、情報基本条例とも第2次分権推進計画で考えられたものです。この懇話会の名称が「自治基本条例等」となっているように、本来でしたらこの3条例を一緒に討議し、同時に施行すべきですが、今回については、まず自治基本条例をまとめて、その後つながりのある形で2つの条例を策定していくと考えてください。
これら条例の関係は、自治基本条例の理念を受けて、基本条例に具体的な内容を盛り込み、その下の個別条例にはさらに具体的な事柄について定めていきます。
篠﨑座長 個別条例の中には、情報公開条例のようにすでに制定されているものもあります。具体的に制定されている条例の中には、自治基本条例の理念と合致しないものもあるかもしれません。その場合、個別条例の改正も視野に入れていますか。
加藤主幹 矛盾している部分があれば、個別条例を改正します。
篠﨑座長 続いて、「たたき台」の公募に関してご質問はありますか。
鍋倉委員 一般の市民がこの自治基本条例に気づくというのは難しいことです。お客さんを待っていても中々来ないでしょうから、いろいろな団体に対して出前講座を行い、PRしていったらどうですか。
都築課長 11月の第2回会議までに、「たたき台」の募集と、啓発、広報活動を併せて行なっていきます。今ご指摘のありました出前講座につきましても、事務局は計画しておりますので、必要に応じて開催していきたいと思います。
篠﨑座長 直接関係する個別条例には積極的に参加されますが、上位の条例については難しいです。
三浦委員 住民自治を達成するには、住民とビジョンを共有化することが重要です。
住民がビジョンを出すのか、行政が示すかでかなり異なりますが、住民の方にビジョンを考えてもらうというのは大切なことだと思います。ただ、本当に共有化できるかという面では不安が残ります。
それから提案ですが、民間NPOベースで住民自治への理解を深めるためのイベントを行なってみたらどうでしょうか。
篠﨑座長 公開講座とともに、たたき台の募集そのものが市民啓発につながると思います。
その他、特に質問等ないようでしたら、今後のスケジュールなど事務局案のとおり進めさせていただきます。
(5) 意見交換「新静岡市をどのようにしたいか」
篠﨑座長 それではみなさん手短に新静岡市をどのようにしたいか、発言をお願いします。
三浦委員 一市民の視点として、社会的弱者の意見、サイレントマジョリティの思っていることをすくい取れるまちにできたらいいと思います。
日詰委員 政令市を目指す現在は、今までのあり方を見直し、新しいものをうみだす格好の機会です。自治基本条例を中心とした体系の中で新しい制度設計を行なっていければと思います。
地方自治は民主主義の学校と言われます。一つ一つの制度設計の中で市民の皆さんが参画して、静岡の将来を夢を持って語り合える関係が築かれることが大事だと思います。
松浦委員 少子高齢化が進む社会情勢で、都市の中で人口が増えるという状況はあり得ません。その中で都市経営や行政の仕組みをどのように効率化していくか、この点が非常に重要だと考えます。行政の仕事は、最低限の最大公約数的なものと言われますが、この自治基本条例をまとめることで変わってくると思います。
鍋倉委員 旧清水市の人々に対するまちに対する様々な思いを、どういう形で一つのビジョンとして示すのか難しいところですが、それを自治基本条例でまとめあげるのは大変意義のあることだと思います。
また、まちが大きくなって市民の声が届かなくなった、と言われないように自治基本条例で示していけたらと思います。
自治基本条例は、本気で取り組むと大変な仕事です。どこまで本気でやるか試されているともいえます。まちといういきものが、生き生きと生きていけるようにと思います。
長澤委員 一つの目的を持って緊張感のある積み重ねをしていく中で人は成長していきますが、自らが主体的に参加できる活動(地域文化)が沢山ある地域こそ全体として発展していくと思います。地域文化に磨きをかけるようなまちづくり、つまり人づくりに重点を置いたようなまちづくりができたらいいなと思っています。
世代間のよい循環がまちづくりの中から生まれてくる、自立した都市になればいいなと思います。
手崎委員 新市に期待することは、スピードと透明性の向上です。それから、だめなものはだめとはっきり言う姿勢を求めます。
小長谷委員 政令市になって市民に対してサービスをするという点も大事ですが、住民自治という部分で、市民の皆さんに汗をかいていただいて、行政の役割分担の一端を担っていただくことが大事になると思います。市民の皆さんと一緒にやっていけるような行政システムをつくることが自治基本条例の大きな目玉になるのではないでしょうか。
政令市になるのに伴って、市民の皆さんの自治意識を高めるような部分を自治基本条例に出せればと思います。
田中会員 経済的基盤ができていない、静岡が本来得ることができるはずの経済効果が得られていない、そういった部分が整備されてくるとゆとりを持てると思います。
静岡の商店街等に落とされるべき二千億以上の金額が首都圏に流れています。静岡市の経済圏を確立することが大切だと感じます。今現在は、総合的施策として成立していません。政令市になったとき、お情け政令市と言われないよう、せめて沼津から浜松までを商圏とする都市になればと思います。
劔持委員 経済的な面で大都市として充実させることは重要ですが、それ以外に新静岡市の方向性について3つほど考えてみました。
1 従来型の地域の町内会活動等を大事にしていただきたい。他の政令市とは異なる、隣近所の付き合いに市民の活動としての位置づけを与えていただきたい。
2 当たり前のことが当たり前でない現在、人間として守らなければならないルールを制度、自治基本条例の中に理念として位置づけていくことも必要では。
3 透明性とスピーディーは欠かせません。実際に町内会で汗をかいて働いている市民の意見、特に声なき声も反映できるようなシステムを考えていくことも必要ではないかと思います。
高木委員 いままでの政令市はみな百万都市で、それぞれ風格があります。静岡市が政令市になった時、なあんだと言われないようにしたいです。
政令市は市の中の充実もさることながら、交流人口が増やしていくことが非常に重要だと思います。今までは、待っていればそれなりに人がまちに訪れたわけですが、これからはいかに市外の人が来やすい魅力的なまちづくりを進めていくかをきちんと考える必要があります。
少子高齢化、国の多額の借金など貧乏になるのは確実ですが、それでもしあわせ度は高めていきたいという欲求が市民の中から出てきています。それを大都市でない地域の良さを生かしつつ、どう満たしていくか、コミュニティの中の宿題であります。
地域性や気候風土、経済的な基盤、日本の中での位置づけを考えてみると、日本の中で一番魅力的なものとして発信できる可能性があるのかもしれません。環境という面では、南アルプスから駿河湾までの豊かな自然を持っているだけでなく、それをコミュニティの中でどのように生かしていくのか、ユニバーサルデザインについては、人にやさしいというけれど一体何が優しいのか、コミュニティについても公民館やNPO活動をどのように位置づけていくのか、自治基本条例を作る中で考えていけたらと思います。
自治基本条例については、具体的な市民のイメージが湧く様なフレーズが中に入って、読んでいる人がその理念を享受できるような、そんな条例に仕上げることができればと考えています。
菊島委員 「箱物行政」という言葉がありますが、自分が携わっていても利用者本位のものが作られているかは疑問です。短い時間で沢山の効果をあげることも重要ですが、時間をかけて皆さんの意見を聞くことも大切なのではないでしょうか。
それから、施設配備について行政内の縦割りの仕組みを廃し、全体的にマネージメントするシステムができればと思います。
稲葉委員 子供たちが夢や希望を持てるまちにしたいです。
政令市に向けて規模にとらわれない都市のステイタスを獲得することが大切なのではないかと思います。
石光委員 自覚して行動する市民を目指していきたいです。自分たちのことは自分で、という住民自治の精神が浸透するほど、住民が幸せになると思います。
合併して規模が大きくなっても市民の声が届くような、さらには市民の思いが形になるまちが理想です。
第1回の公開講座に出席しましたが、内容が理念的で一般的な市民には難しい気がしました。ですから、ごく普通の市民である自分がなぜ関心を持つようになったかなど、本論に入る前に話をすれば、一般の人は入りやすい気がします。今のままでは、積極的な市民の参加は得られないのではないかと思います。
この状態で進むと、市民の観点が抜け落ちた実効性のない条例になってしまいます。制定のプロセスで市民が関わることがとても重要です。
荒田委員 安心で安全、すべてのことがわかりやすいまちに住みたいです。
篠﨑座長 国によって守られていた地方公共団体も三位一体の改革などにより、自立性を高めていかなければなりません。それにより、都市間の競争が激しくなるわけですが、その中で静岡市は素晴らしい環境などを生かし、時代を担う若者が集まってくるような魅力あるまちづくりを進めていく必要があります。
時間もないようですのでこれで打ち切らせていただきます。
(6) 次回の日程について
・ 事務局より説明
(7) 閉会
署名 静岡市自治基本条例等検討懇話会座長
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