静岡市都市計画マスタープラン　第4章　長田地域

静岡市都市計画マスタープラン

第4章　地域別構想

1. 城内地域
2. 安倍地域
3. 城北地域
4. 城東地域
5. 藁科地域
6. 静岡山村域
7. 豊田地域
8. 城南地域
9. 大里地域
10. 長田地域
11. 羽衣地域
12. 有度地域
13. 庵原地域
14. 清水山村地域

10 長田地域

 

まちづくりの目標

自然と歴史を活かし　安心して生活できる
人にやさしいまちづくり

まちづくりの主な課題

• 鉄道や山地により分断されている市街地間の連絡を強化する必要があります。
• 地域北側等は、密集市街地の改善が必要です。
• 用宗広野海岸、安倍川等の自然環境や旧東海道丸子宿等の歴史的資源の保全と活用が必要です。
• 中小河川等をまちづくりに活用する必要があります。
• 既成市街地内の生活道路や身近な公園の整備が必要です。
• 地域住民が利用しやすい生活拠点商業地の形成が必要です。
• 医療施設など、公共公益施設の整備水準を向上する必要があります。

現在実施中または今後予定されている重点プロジェクト

• JR安倍川駅周辺の整備
  JR安倍川駅のバリアフリー化や駅前広場の整備や、駅前への交通アクセスの改善を推進します。
• マリノベーション構想の推進
  用宗漁港を中心にレクリエーション拠点としての空間づくりを推進します。
• 丸子路・歩くみちのまちづくりの推進
  丸子宿から岡部町に至る丸子路に、歴史を活かした歩行者空間の構築とそのネットワーク化を推進します。

地域整備の基本方針

地域の連携を強化する道路の整備

鉄道や山地による市街地の分断を解消し、地域間の連携と交流を強化するため、（都）丸子池田線や（都）手越原用宗線の整備を推進し、（仮）弥勒丸子線等の新たな道路を検討します。

地域北側等における密集市街地の改善

向敷地や用宗等は、道路が狭く、木造住宅が密集しているため、計画的なまちづくりにより、災害に強いまちを目指します。

用宗漁港を中心とする海洋レクリエーション拠点の形成

うるおいのある水辺景観として用宗広野海岸等を保全するとともに、港を中心に海洋レクリエーション施設の整備を推進して、市民が健やかに過ごせる都市環境の創出を図ります。

旧東海道丸子宿等の歴史的資源の保全と利用促進

丸子川、小坂川等の水を活かしたまちづくり

丸子川等の河川は、親水機能に配慮しながら水辺空間を形成し、まちづくりに活用を図ります。

土地利用の誘導方針

低密度住宅地

丸子、北丸子等は、ゆとりとうるおいのある戸建住宅地に誘導します。

中密度住宅地

みずほ、下川原等は、マンション等の都市型住宅と戸建住宅が調和した住宅地に誘導します。

生活拠点商業地

JR安倍川駅、JR用宗駅周辺、（都）丸子池田線等の沿道は、既存の生活利便施設を活かしながら、地域の人が集い賑わいのある商業地に誘導します。

工業地

北丸子の工業団地、用宗巴町等は、今後も工業施設を中心とした土地利用に誘導します。

住工複合地

手越、用宗漁港の周辺等は、住環境と生産環境が調和した土地利用に誘導します。

沿道利用地

（都）中央幹線（国道1号）、（都）広野大谷線の沿道は、自動車利用のための商業・サービス施設を中心とする個性的で魅力ある土地利用に誘導します。

既存集落地

宇津ノ谷、小坂等は、集落地の住環境を保全しながら、自然環境と調和した土地利用に誘導します。

生活拠点商業地（丸子）

土地利用の誘導方針図

交通環境及び道路の整備方針

重点整備の方針

• 地域間の連携と交流を強化するため、（都）丸子池田線や（都）手越原用宗線の整備を推進し、（仮）弥勒丸子線等の新たな道路を検討します。
• 主要な生活道路は、歩行者と車両が安全に通行でき、また、災害時には、消火や救急活動に支障がない道路幅員の確保を目指します。

都市計画道路

• 主要幹線道路（青四角付数字）
  1 国道1号バイパス線　 2 中央幹線　3 広野大谷線　4 手越石部線
• 幹線道路（黒四角付数字）
  1 丸子池田線
• その他都市計画道路（丸付数字）
  1 東新田下川原線　2 上川原東新田線　3 青木下川原線　4 下川原西通線
  5 上川原広野線　6 手越原用宗線　7 広野東通線　8 用宗駅前通線
  9 用宗石部海岸線　10 手越牧ヶ谷線　11 上川原鎌田中央線

今後、新たに検討する都市計画道路

交通環境及び道路の整備方針図

自然環境の保全及び公園緑地の整備方針

重点整備と保全の方針

• 用宗広野海岸や安倍川等の自然環境を保全するとともに、市民が身近に自然と親しむレクリエーション空間として活用を図ります。
• 用宗漁港を中心とする海洋レクリエーション拠点の形成を推進します。
• 丸子川等の河川は、親水機能に配慮しながら水辺空間を形成し、まちづくりに活用を図ります。
• 用宗広野海岸や安倍川、あるいは、旧東海道丸子宿等を連絡する歩行者自転車道路のネットワーク化を推進します。

歩行者自転車道路のネットワーク

• 大崩海岸から安倍川河口に至るルート
• 安倍川河口から安倍川上流に至るルート
• 丸子から城内地域に至る旧東海道のルート
• 市街地を流れる丸子川、小坂川沿いから海岸線に至るルート
• 寺社仏閣が多く残る歓昌院坂を経て藁科地域に至るルート
• 宇津ノ谷等の歴史ある集落、旧丸子宿及び駿府匠宿から満観峰等の眺望ポイントに至るルート

地域うるおい拠点
（広野海岸公園）

自然環境の保全及び公園緑地の整備方針図

市街地環境の整備方針

建築物誘導型市街地

• みずほ、下川原等の土地区画整理事業施行済の住宅地は、高度地区や地区計画制度等の活用により建築物等を誘導し、良好な低・中密度住宅地の形成を目指します。
• 下川原南の土地区画整理事業施行地区の東側は、地区計画制度等の活用により工業施設等を誘導し、良好な市街地環境に配慮した工業地の形成を目指します。
• 用宗、東新田等の土地区画整理事業施行済の地区は、高度地区や地区計画制度等の活用により建築物等を誘導し、住環境と工場等の生産環境が調和した住工複合地の形成を目指します。

誘導型市街地

• 鎌田、丸子等は、高度地区や地区計画制度等の活用により、主要生活道路等の基盤整備を推進しながら、良好な低・中密度住宅地の形成を目指します。
• 用宗巴町、北丸子等の工業地は、地区計画制度等の活用により、良好な市街地環境に配慮した工業地の形成を目指します。
• 手越、丸子新田等は、高度地区や地区計画制度等の活用により、主要生活道路等の基盤整備を推進しながら、住環境と工場等の生産環境が調和した住工複合地の形成を目指します。

改善型市街地

向敷地や用宗の道路が狭く比較的建物が密集している地区は、計画的なまちづくりにより、良好な中密度住宅地の形成を目指します。

既存集落地

宇津ノ谷、小坂等の既存集落地は、今後も自然と調和した住環境の保全を図ります。

建築物誘導型市街地
（下川原）

市街地環境の整備方針図

市街地環境の整備方針における市街地類型の考え方はこちらから

地域防災の方針

重点整備の方針

• 避難路として機能する都市計画道路の整備や電線類の地中化を推進するとともに、沿道の不燃化を促進します。
• 身近な学校や公園等の一次避難地を整備するとともに、新たな避難地を検討します。
• 延焼の防止や消火活動の円滑化を図るため、主要生活道路の整備や消火設備の充実を進めます。
• 延焼の防止に効果のある中小河川等の空間整備や緑地の保全、宅地の生垣化を促進します。
• 向敷地や用宗等の密集市街地において、道路や公園等の整備や建築物の建替え、不燃化を促進します。
• 用宗広野海岸等は、津波、高潮等による侵食の対策を促進します。
• 山地、緑地の持つ保水機能等の保全と土砂災害等の防止を促進します。

一次避難地
（長田南小中学校）

地域防災の方針図

地域景観の整備方針

守る景観

安倍川や用宗広野海岸等は水辺景観として、また、旧東海道丸子宿や丸子城址、寺社等は歴史や文化が薫る景観として保全を図ります。

活かす景観

• 地域西側の山地等は、市街地からの借景として市街地景観に活用を図ります。
• 満観峰や丸子城址、用宗城址等から市街地や富士山を望む良好な景観ポイントの活用を図ります。

育てる景観

• 宇津ノ谷や小坂等の既存集落地は、自然と調和し、ふるさとの情景を持つ集落地景観の育成を図ります。
• 丸子や北丸子等の低密度住宅地は、生垣化や建物の後退等により、緑豊かなゆとりある景観の育成を図ります。
• みずほを中心とする中密度住宅地は、戸建住宅と都市型住宅が調和した景観の育成を図ります。
• 手越や用宗等の住工複合地は、敷地内の緑化促進等により、住宅と工場等が調和した景観の育成を図ります。

創る景観

• JR安倍川駅、JR用宗駅の周辺や（都）丸子池田線の沿道の生活拠点商業地は、歩行者空間や沿道建築物の修景整備を進め、地域の特性を活かした魅力ある景観の創出を図ります。
• 丸子川や小坂川等は、良好な水辺景観の創出を図ります。
• 主要な道路において、電線類の地中化や街路樹等の整備により、安全で快適な道路空間の創出を図ります。

めじるしとなる景観

地域のシンボルとなる建造物等は、市民の誇りを生み出す要素として保全します。

歴史景観（宇津ノ谷）

地域景観の整備方針図

長田地域　地域整備方針図

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情報作成日　2006年2月1日