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更新日:2024年2月15日
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7.実施すべき事業
(1)特定経路の課題
既往アンケート調査及び現地調査より現況の課題を整理する。
1)歩道の課題
- (1)歩道幅員
- 道路幅員が狭く歩道が無い、または十分な幅員が確保できていない歩道が部分的にある。
- 地下道階段、電柱、標識、植栽等により実質歩行者が通行可能な幅員を狭くしているところがある。
- 歩道上に自転車の駐輪が多く通行を阻害している。
- (2)歩道横断勾配
- 横断勾配が急勾配な歩道が多い。
- (3)視覚障害者誘導用ブロック
- 視覚障害者誘導用ブロックが敷設されていない箇所が多い。
- 敷設位置や敷設方法が不適切なものが見られる。
- 車いす利用者の通行を阻害するという意見もある。
- (4)照明施設
- 照明が連続していない歩道や整備されていない歩道が部分的にある。
- 車道照明のみの道路がある。
- (5)休憩施設
- 一部の歩道で整備されているが、ほとんどの歩道で整備されていない。
- (6)横断歩道前の歩道水平区間
- 水平区間をとらず急な勾配で擦りつけている箇所が多い。
- (7)横断歩道部の歩道と車道の段差
- ほとんどの箇所で2~5cmの段差があり基準の2cmを上回っている。(但し特殊縁石で擦り付けている。)
- (8)信号機の音響
- およそ半数の信号機が、まだ音響対応されていない。
- (9)案内施設が少ない
- 案内板は、JR静岡駅周辺に偏り、点字や音声のものはほとんど無い。
- (10)歩行者と自転車の混在
- 歩行者と自転車が混在しており交通量が多い場所では危険性がある。
- (11)乗合自動車停留所
- 駅前広場、バスターミナルを除き、屋根が整備されている箇所が少ない。
2)立体横断施設の課題
- (1)静岡駅前地下道
- 迷いやすく段差もある等利便性の悪さが指摘されている。
- 出入口には階段しかなく、民間ビルのエレベーターを利用できるが利用時間が制限されている。
- 一部の区間は暗く安全性、快適性の面で課題がある。
- (2)江川町地下道
- 出入口には階段しかないため高齢者や障害者の移動の障害となっている。
3)鉄道駅、バスターミナルの課題
- (1)JR静岡駅
- 在来線改札から中2階へのエレベーター利用は、駅員の案内による専用ルートの利用となる。
- 新幹線ホーム(3階)から改札口(1階)までのバリアフリー経路は、専用ルートの利用となる。
- (2)静岡鉄道新静岡駅及びバスターミナル
- バスターミナルからの移動円滑化経路に勾配が急な箇所、有効幅員が不足している箇所がある。
4)利用者実態からの課題
アンケート調査によると静岡市内在住の高齢者・身体障害者の静岡市中心部への主な交通手段は「自転車」、「路線バス」「徒歩」が多く、鉄道駅の利用は少ない。
(2)実施すべき事業の方針
- 特定経路の移動円滑化
- 特定経路の勾配緩和、段差解消、照明設置等の移動円滑化の事業計画を作成し事業を実施する。
- 信号機の音響化
- 特定経路上の信号機の音響化、高度化の事業計画を作成し事業を実施する。
- 自転車対策
- 歩道のバリアフリー化に関して、駐輪による通行阻害や歩行者と自転車の共存による危険性など自転車の問題が大きいため、対策を実施する。
- 駐車場、公園の移動円滑化
- 特定経路にある公共駐車場、目的施設となっている公園について事業計画を作成し事業を実施する。
- 駅前広場の移動円滑化
- 拡張整備が予定されている北口駅前広場の移動円滑化について、事業計画を作成し事業を実施する。
- 旅客施設の移動円滑化
- 旅客施設のホームから公共用通路までの移動円滑化の事業計画を作成し事業を実施する。
- 整備仕様の統一化の検討
- 特に整備仕様等の統一化が必要な以下のものについては検討を行い仕様等を定める。
- 案内誘導の統一化、電子情報化(歩行者ITS等)
- 視覚障害者と車いす利用者が共存できる歩道の整備方法
(3)特定事業計画の内容
今後、本基本構想にもとづき公共交通事業者、道路特定事業者、交通安全事業者等が実施すべき特定事業計画の内容を以下に示す。なお、具体的実施方法や実施箇所、実施期間は各事業者が策定する特定事業計画の中で定める。
公共交通特定事業
- 静岡鉄道新静岡バスターミナル
- 鉄道とバス又はバス相互間の乗り継ぎ経路のバリアフリー化
- 特定経路へ接続する通路における有効幅員の確保、勾配及び縁石段差の改善
- 身体障害者対応型便所の設置
- 視覚障害者誘導用ブロックの設置
- バリアフリー化のための主要な設備の配置等の案内
- 静岡鉄道新静岡駅
- 地下1階改札口から地上部の特定経路へ接続する通路の移動円滑化
- 上記通路における視覚障害者誘導ブロックの設置
道路特定事業
- 各路線共通
- 道路付属物、道路占用物の移設、集約等による有効幅員の確保
- 既設歩道等の路面の段差や凹凸及び勾配等の改善
- 視覚障害者誘導用ブロックの設置及び縁石等による歩道と車道の分離
- 歩行者のための案内標識や照明・休憩施設の設置
- バス停部でのバス乗降を考慮した歩道高の確保、ベンチ及び上屋の設置
- 国土交通省
- 静岡駅前地下道におけるエレベーター・スロープの設置及びサインの見直し
- JR静岡駅前への休憩施設整備
- 静岡県
- 江川町地下道の一部におけるエレベーターの設置
- 静岡市
- 静岡駅前地下道におけるエレベーター、歩行者のたまりとなる広場空間の整備
交通安全特定事業
- 特定経路上の信号機について、音響信号機の設置や信号機の高度化を実施
- 違法駐輪行為の防止のための取り締まり、広報の強化
その他の事業
- 国土交通省・静岡市
- 静岡駅前地下駐車場からJR静岡駅・特定経路までの間のバリアフリー整備
- 静岡市
- JR静岡駅北口駅前広場の整備に合わせた広場のバリアフリー化
- 常磐公園、駿府公園、青葉緑地内施設から特定経路までの間のバリアフリー化整備
- 駐輪による通行阻害等に対する対策を検討し実施
- 交差点、駅前広場などにおける歩行者用案内・誘導の統一化検討
(4)JR静岡駅の対応
交通バリアフリー法の施行に対応して下記事業を実施する。
新幹線ホーム(3階)から改札口(1階)までのエレベーター・エスカレーターの設置
〔平成13~14年度〕
案内サインの改修