細川知子氏
細川:社会活動をしている団体なので企業とはどうしても視点が異なりますが、特別なことではなく、日常の見直しは必要だと思います。とは言え、団体として特別な場やサポートを必要としている人に、どのようなサポートができるかということを考えて取り組んでいます。市民団体から法人になる時にメンバーで考え、運営に直接関わるスタッフについてもこれまで以上に多様性に富んだ様々な視点を持っている人に入ってもらうことを心掛けました。と言いながらも、活動が偏っていくので、その方向性は自分たちでも見失わないようにしないといけません。それから、この法人は啓発や相談ができるところと思われるのはよいのですが、やはり方向性としては多様性を出していきたいので、学校や企業等とコラボしながら、自分たちの取組についても幅広く伝えていきたいと考えています。
松尾:細川さんは、昨年色々な所と協働事業を展開していますが、当事者の反応はいかがですか。
細川:例えば、にじいろカフェで言えば、当事者ではない人も来てくださいと言っているので、参加者からは、こういうコミュニティに参加したことがない、人生で初めてこういう場に来たという人が多いようです。また、「移動できる範囲になければ参加自体できない」とか、「インターネットを使った情報やコミュニケーションをしたことがない」という話も聞くことができ、地元にできた意味があったと実感しています。その証拠に、参加者アンケートの反応では、「市がやっているので安心できる」、「地元にこういう所ができて良かった」というように「市」とか「地元」というワードがよく出てきます。
また、当事者のパートナーのみのテーマの時は、自分以外に同じような人もきっといるだろうけれど、「会ったことがない」、「出会い方が分からなかった」という声がありました。悩みの共有ができない、出会いにくいという意味では、ある意味パートナー特有の大変さがあります。パートナーの集まりもそういう声に応える形で実施したので、今後も柔軟に対応していく必要があると思います。実際にやってみた反応をすぐに活かすということを繰り返していくことがこの事業に求められていると感じています。
松尾:にじいろカフェは成人以上の参加が主になっていると聞きますが、若年層に対しては、今年、市内の小中学校全校に「すきってすてき」というキャッチフレーズのポスターを配布しています。子どもや先生の反応はどうでしょうか。
細川:アンケートでは、子どもたちは足を止めてじっと見ている子が多かったとありました。保健室前に貼っている所がとても多かったのですが、養護の先生が子どもたちと会話する場面が結構あったようで、「これはどういう意味?」、「これすごく分かる」という感想を言っていたそうです。一方で、「これは何が言いたいのか分からない」という子どもの反応もあり、学校の先生の意見にも、「イメージが先行しているポスターになっているので具体的に何を伝えたいのか分からない」、「子どもたちに何をどう伝えていくのか、自分たちにもちょっと難しい」という意見がありました。
松尾:敢えて絵で表現をしたということですね。ポスター作りは、静岡大学性の多様性研究会も関わったのですが、私個人は文字を読む方が理解しやすく、思考もしやすい特徴があるので、先生や一部の子どもと同じように、もう少し字があった方が読む気になるのではないか、何を言いたいのかストレートに伝わるのではないかとコメントをしました。このようなニーズもあるので、次年度に反映できれば非常にバランスが良い取組になると思います。
松尾:細川さんは、昨年色々な所と協働事業を展開していますが、当事者の反応はいかがですか。
細川:例えば、にじいろカフェで言えば、当事者ではない人も来てくださいと言っているので、参加者からは、こういうコミュニティに参加したことがない、人生で初めてこういう場に来たという人が多いようです。また、「移動できる範囲になければ参加自体できない」とか、「インターネットを使った情報やコミュニケーションをしたことがない」という話も聞くことができ、地元にできた意味があったと実感しています。その証拠に、参加者アンケートの反応では、「市がやっているので安心できる」、「地元にこういう所ができて良かった」というように「市」とか「地元」というワードがよく出てきます。
また、当事者のパートナーのみのテーマの時は、自分以外に同じような人もきっといるだろうけれど、「会ったことがない」、「出会い方が分からなかった」という声がありました。悩みの共有ができない、出会いにくいという意味では、ある意味パートナー特有の大変さがあります。パートナーの集まりもそういう声に応える形で実施したので、今後も柔軟に対応していく必要があると思います。実際にやってみた反応をすぐに活かすということを繰り返していくことがこの事業に求められていると感じています。
松尾:にじいろカフェは成人以上の参加が主になっていると聞きますが、若年層に対しては、今年、市内の小中学校全校に「すきってすてき」というキャッチフレーズのポスターを配布しています。子どもや先生の反応はどうでしょうか。
細川:アンケートでは、子どもたちは足を止めてじっと見ている子が多かったとありました。保健室前に貼っている所がとても多かったのですが、養護の先生が子どもたちと会話する場面が結構あったようで、「これはどういう意味?」、「これすごく分かる」という感想を言っていたそうです。一方で、「これは何が言いたいのか分からない」という子どもの反応もあり、学校の先生の意見にも、「イメージが先行しているポスターになっているので具体的に何を伝えたいのか分からない」、「子どもたちに何をどう伝えていくのか、自分たちにもちょっと難しい」という意見がありました。
松尾:敢えて絵で表現をしたということですね。ポスター作りは、静岡大学性の多様性研究会も関わったのですが、私個人は文字を読む方が理解しやすく、思考もしやすい特徴があるので、先生や一部の子どもと同じように、もう少し字があった方が読む気になるのではないか、何を言いたいのかストレートに伝わるのではないかとコメントをしました。このようなニーズもあるので、次年度に反映できれば非常にバランスが良い取組になると思います。