『UDクッキング講座』を開催しました！

平成30年2月17日（土曜日）、静岡市葵生涯学習センター（アイセル21）にて、「子供と大人が一緒に学べる！UDクッキング講座」を開催しました。この講座は「ユニバーサルデザイン（UD）を身近なものとして理解を深めること」を目的とした体験型のプログラムで、静岡市UDアドバイザーである静岡文化芸術大学の小浜朋子准教授と、”食”をテーマに考えた初めての企画です。
参加された6家族15名（大人7名、子供8名）の皆様には、まず初めにUDについての講義を受けていただきました。その後、実際にUDに配慮された調理グッズを使いながら、より多くの人においしく食べてもらえるように考えられた『UDメニュー』を料理するという体験を通して、親子で一緒に”UDとは何か”を学んでいただきました。

UDクッキング講座の調理風景

UDメニューの紹介

レストラン「食楽工房」（浜松市北区）の古シェフ「ふじのくに職の都づくり仕事人」直伝の『UDメニュー』2品、「玉ねぎのムース」と「お野菜たっぷりの魔法のスープ」を実際に料理しました。
『UDメニュー』は、硬いものが食べられなくなった高齢の方にも、ちょっとお野菜が苦手なお子様にも、おいしく食べていただけるように工夫されています。例えば「玉ねぎのムース」は、ゼラチンの量でムースの硬さを調整して食べやすくします。ニンジンジュースをいれてもおいしくいただけます。
また、「魔法のスープ」は、ダイコンやニンジンなどの硬い野菜は小さなみじん切り（約5mm角）に、白菜やキャベツなどの柔らかい野菜は少し大きめ（約1cm角）に切ると丁度良い食感になります。
さらに「魔法のスープ」は、家にあるものを組み合わせるだけで、様々なアレンジ料理に展開することができます。また、お好みに合わせてトッピングするとより豪華になります。今回はアレンジ料理として、炊き込みご飯、ホワイトソースのパスタ、唐揚げのあんかけの3品を試食しました。

（手前）炊き込みご飯、魔法のスープ、玉ねぎのムース、（奥）唐揚げのあんかけ、ホワイトソースのパスタ

『UDメニュー』のお料理を家族一緒にいただきました

UDレシピカード

料理の手順とイラストがそれぞれ描かれた「UDレシピカード」を上下に組み合わせてフォルダーに入れ、料理する際に活用しました。これは、静岡文化芸術大学デザイン学科の学生、飯田春佳さんと川﨑由季子さんが制作したもので、親子一緒にゲーム感覚で楽しむことができ、使いやすいと参加者には大好評でした。家に帰ってからも、家族やお友達に紹介したり、アレンジカードを加えることで自分のオリジナルメニューレシピに変身させるなど、親しみをもって長く使ってもらえるように考えられています。

UDレシピカード

UDレシピカードを使って料理の流れを学びました

UDレシピカードを活用しながら料理しました

UDグッズの紹介

UDポイントがわかりやすくイラストで説明されたUDグッズのカードを見ながら学び、実際に料理をするときにその使い勝手を体験しました。

UDグッズを紹介したカード

UDグッズ「黒いまな板」を体験しました

参加者の声

講座へのアンケートから、参加者の感想を紹介します。

大人

• 子どもにもわかりやすく、一緒に料理が出来たのが良かったです。特にカードをファイルに入れるのが良かったです。
• UDの説明がとても分かりやすかった。料理という身近な体験を通じてより理解が深まった。
• ユニバーサルデザインという言葉は知っていましたが、その意味を身を持って体験し理解できました。
• UDの広義な考え方を学ぶとしては良い機会だと思いました。料理が楽しかったです。
• 道具や建物などのハード面におけるバリアフリーやUDは取り上げられますが、衣食住を考えた時に、食に関する部分は当事者になって初めて考える事が多いので、今回のように子どもも含め、調理を通して身近に感じられる機会は貴重だと思いました。学校における調理実習でもこのような取組みや災害時における調理などが行われると良いのにと感じました。
  職員の皆様と楽しく調理ができました。お世話になり、ありがとうございました。
• 今まで全く意識したことがなかったUDですが、今後の生活で気にしてみたいと思います。

子供

• 道具が使いやすかった。料理がおいしかった。たくさん食べた。
• ユニバーサルデザインの道具を使って料理したことが楽しかった！
• 道具を使うのはまだ慣れていなかったので、包丁の先のところで切るといいということなども分かったので楽しかったです。
• 先生が教えてくれたのでスムーズだったから楽しかった。家でも作れるように、工夫してカードを作ってくれたから面白かった。UDの道具の工夫などがよく分かった。
• 料理のいろいろなことが学べた。