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更新日:2024年2月15日
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教育長のことば
令和5年度がスタートしました。
皆様におかれましては、日頃より本市教育行政の推進と新型コロナウイルス感染症防止対策に多大なるご理解ご協力をいただき、心より感謝申し上げます。
本市ではこれまで、3年にわたるコロナ禍においても児童生徒の「学び」を保障していくため、可能な限り工夫をして教育活動を継続してまいりました。引き続き、この3年間の経験を活かし、さらに学校教育活動を充実させていきたいと考えています。
また、今年度から始まる「第3期静岡市教育振興基本計画」では、目指す子どもたちの姿を前期計画から継承し、「たくましくしなやかな子どもたち」といたしました。
時代の変化が一層激しくなり、予測不可能な時代を迎える中、次代を担う子どもたちには、困難なことがあってもチャレンジ精神を持って自らの豊かな未来を切り拓いていく「たくましさ」と、時代の潮流を敏感に捉え、順応し、牽引できる人材となるために必要な「しなやかさ」が、これまで以上に求められています。
私が教育長を務めさせていただく中で、常に胸に刻んできた言葉があります。それは、「不易流行」。これは「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねていくこと」を意味します。一人ひとりの子どもの成長のため、最良の教育を提供する「不易流行」の思いで、新たな教育振興基本計画のもと、令和5年度も尽力してまいります。
ここで本市教育の4つの基本的な方向性と今年度の主な取組をご紹介させていただきます。
【方向性1:子どもの知・徳・体の育成】
急激な社会変化にも対応しながら自らの豊かな未来を切り拓くことのできる力を持った子どもたちを育てるため、「総合的な学力の向上」に取り組みます。子どもたちの「わかった」「できた」「活用できた」を実感できるような授業改善の取組に加え、小学校に学習支援員を派遣する「学力アップサポート事業」などを通じて子どもたちが不安を残さず、自信を持って学習に取り組める環境づくりを進めます。
【方向性2:一人ひとりの幸福の実現と多様性の尊重】
誰もが幸せを感じながら生き生きと輝く、多様性を尊重した教育を実現するため、「特別支援教育の推進」に取り組みます。特別な支援を必要とする児童生徒に寄り添いながら、子ども一人ひとりの可能性を最大限伸ばすための体制整備を進めるとともに、特別支援教育の更なる充実に向けて「特別支援教育推進計画」を策定していきます。
【方向性3:教育環境の整備・充実】
安全安心で、魅力ある教育環境の整備と信頼される学校づくりを進めるため、「質の高い教員の確保」に取り組みます。教員には、高度な専門的知識や、教科指導、生徒指導等を実践できる「教師力」と豊かな人間性や社会性、コミュニケーション力などの「人間力」を併せ持つことが求められます。そのような教員を本市が求める「教育にひたむきな教師」とし、採用や育成に力を注ぎます。
【方向性4:協働してつくる持続可能な学びの推進】
地域全体で学び合い協働する環境づくりのため、「地域部活動の推進」に取り組みます。子どもたちが学校規模に左右されず、将来にわたって、スポーツ・文化芸術に「親しみ、楽しみ、挑戦できる」機会を保障するため、学校単位の枠組みを超え部活動を地域で展開する新たな部活動システム「シズカツ」を段階的に実施していきます。
今年度も、教育委員会・学校だけでなく地域の皆様と力をあわせて、本市教育の充実・発展に努めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
静岡市教育委員会
教育長 赤堀 文宣