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更新日:2024年2月15日
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Vol.3 静岡フューチャーセンター・サポートネットESUNE代表理事 天野浩史さん
天野 浩史(あまの ひろふみ)さん
NPO法人 静岡フューチャーセンター・サポートネットESUNE代表理事
<修了講座>
地域デザインカレッジ2012 まちみがきプロジェクト
地域デザインカレッジ2013 まちみがきプロジェクト 専門コース
まずは、「静岡フューチャーセンター・サポートネットESUNE」(以下、ESUNE)についてお聞きします。活動目的を教えてください。
ESUNEは2013年11月に任意団体として活動を開始し、2016年2月11日にNPO法人化しました。
「誰もが自分たちの手で課題に取り組み、そのチャレンジをみんなで応援し合える社会」を目指して、フューチャーセンター・セッションを中心とした場づくりを通じて、対話と協働を推進しています。
具体的には、どのような取り組みをされていますか。
ESUNEでは、人と地域・社会課題をつなぎ、支え合う社会をつくるため、3つのことに取り組んでいます。
まず1つ目は、「企業・行政・NPO・大学など、多様な人を巻き込んだ場づくりの企画運営」です。
未来志向の対話の場づくりの手法「フューチャーセッション」を軸にした場づくりを行っています。
2つ目は、「フューチャーセンターの運営・立ち上げ支援」です。
県内11カ所で運営されているフューチャーセンターの運営支援や新たにフューチャーセンターを運営したい団体の立ち上げ支援を行っています。
3つ目は、「DialogSchool(ダイアログスクール)の企画運営」です。
対話についての学び理解を深め、手法を実践できる講座を運営しています。
静岡市フューチャーセンターの様子の写真
なぜ、このような活動を始められたのですか。
静岡県では、KOKULABOフューチャーセンター(静岡県立大学)で2011年に始まったことをきっかけに、他大学や地域有志で自発的にフューチャーセンターが始まりました。自分自身も静大フューチャーセンターを立ち上げましたが、広がっているからこそ、各々のフューチャーセンターが相互に好循環を生み出せるようにしようと思い、KOKULABOフューチャーセンターメンバーと一緒に立ち上げました。
2012年に初めて地域デザインカレッジを受講したのはどうしてですか。
受講当時は、大学3年生でした。すでに関わっていた棚田の保全活動にプラスになればと思い受講しましたが、最初の講義で川北秀人さん(IIHOE代表・地域デザインカレッジコーディネーター)に「社会を変えたいのか、社会に良さそうなことをしたいだけなのか」と言われ、「とんでもないところに来てしまった」と思ったことを覚えています。
地域デザインカレッジを受講して学んだこと、良かったことを教えてください。
このカレッジは人生の転機でした。
同じように静岡の地域・社会課題に取り組む同期や先輩方との出会い、まだ知らなかった地域の課題、そしてそれに事業で取り組むというアプローチ…。知れば知るほど、活動をすればするほど、静岡に残って取り組み続けたいという想いが強くなり、今に至ります。
「ESUNE」の取り組みを通じて、今後、静岡の未来をどのようにしていきたいと考えていらっしゃいますか。
「どんな時代が来ても、誰もが好きなまちでよりよく生きることができる。」
それが大切な気がします。2040年には今よりも人口が50万人減少し、2人で1人の後期高齢者を支える時代が到来すると予想され、それに伴い、働き方も、公共サービスも、コミュニティの在り方も変わっていかなければなりません。
20年後、30年後、50年後もよりよく生きていけるように、立場や世代を超えた場をつくり続けながら、未来から逆算して必要な仕組みをつくっていきたいと思います。
最後にひとことお願いします。
自分の住んでいるまちや村、所属するコミュニティ(学校や職場)には、困っている人や生きづらさを感じている人が、もしかしたらいるかもしれません。そういった方がいたときに、「なんとかしたい」「自分にできることは何だろう」と思い、小さくとも確実な一歩を踏み出せる人が増えれば、地域や社会は必ず変わっていくと思います。
ぜひ、身近な日常に目を向けてみてください。
生涯学習推進課からのコメント
大学入学をきっかけに静岡へ転入し、在学中に地域デザインカレッジを受講した後、静岡の未来のために対話の場づくりを続けて下さっている天野さん。天野さんとお話しすると、次世代を担う若者のために、こちらも頑張らなくてはという思いになります。今後は活動の幅をさらに広げる予定ということで、そのご活躍を楽しみにしています。