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更新日:2024年2月15日
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小河内のヒヨンドリ
静岡市地域登録文化財 平成11年4月21日登録
ヒヨンドリは、井川最奥の集落、小河内に伝わる正月行事です。起源は定かでありませんが、地元では、イセソーホーなる人物が曲物の製作技術とともにこの行事を伝えたとされています。
元旦の早朝、頭屋(現在は公民館)に集合した人々が提灯を片手に村内を一周し、昔はムラで唯一の共同の水場であった井戸に向かいます。頭屋と井戸の前では、独特の節回しに特徴のあるヒヨンドリの歌を音頭取りが納めます。歌の内容は、火伏せを中心にムラの安泰、家内安全を祈るものなどで構成されています。
ヒヨンドリと称する行事は、大井川・天竜川流域を中心に様々な形で伝承されていますが、静岡市内では小河内にだけ残る貴重な事例です。
保存団体 ひよんどり保存会
1月1日早朝に、静岡市葵区小河内集落内を巡行します
アクセス
バス「静岡井川線」「田代中」下車
車 市街地より約2時間
~みどころ~
ヒヨンドリの歌は現在9曲伝承されており、それぞれ出発地点である公会堂と、最終地点である井戸の前で歌い納めますが、その他にも道中に参加者が思い思いのハウタ(端唄)を披露します。めでたいものや滑稽なものなど歌の内容は様々で、色っぽい歌は人々の笑いを誘います。また、三叉路などの広い場所では、参加者が大声をあげて互いに提灯や身体をぶつけあうネリコミ(練り込み)が行われます。かつては提灯がボロボロになるほど激しく練りこんだそうです。