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更新日:2024年2月15日
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松くい虫防除事業
松くい虫被害
松くい虫被害は、マツノザイセンチュウという体長1mmにも満たない線虫が、マツノマダラカミキリによって、健康なマツに運ばれ、樹体内で増殖し、松枯れを引き起こしていく松の伝染病です。正式名称を「マツ材線虫病」といいます。
そのメカニズムについて紹介します。
マツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの共生関係
松枯れのメカニズム
松くい虫の診断方法
通常8月から9月頃、葉が赤くなって枯れ始めます。また、寒い地方では感染した翌年に枯れることがあります。
松くい虫被害の松の特徴
- (1)松ヤニの流出が少なくなる
春から秋の間に、ナイフで樹皮に傷をつけても、傷口からヤニの流出が少ないようであれば松くい虫被害木です。 - (2)古い葉から枯れる
松くい虫による松枯れは、葉の変化は早いものでマツノザイセンチュウの侵入後1か月ごろから始まります。
先に古い葉(2~3年目の葉)が、その後新しい葉(今年生えた葉)が色あせて、一部は垂れ下がり、
短期間のうちにあざやかな赤褐色に変色してしまいます。
松くい虫防除
マツは線虫に対する抵抗性を獲得できないことから、放っておくと被害は拡大する一方です。したがってカミキリが飛び立つ5月下旬以前に出来る限り、枯れてしまった木、付近に散乱している枯損枝をすべて除去し、その後も年間を通じて被害にあった松をその都度伐倒し、材内のカミキリを駆除して、次年度のカミキリの発生を防ぐようにします。
防除方法としては「伐倒駆除」「薬剤散布」「予防材樹幹注入」があり、当課では三保松原を除く市内海岸沿いのエリアを対象に「伐倒駆除」を実施しています。
なお、三保松原における防除事業は文化財課(三保文化創造センター「みほしるべ」)にて薬剤散布等を実施しています。
関連リンク 三保松原:静岡市
伐倒駆除
松くい虫に罹患(りかん)したマツを伐採・破砕処理することでマツノマダラカミキリ幼虫を殺虫する。
薬剤散布
マツノマダラカミキリ成虫に対して羽化脱出する時期(5月下旬頃)に薬剤散布により殺虫する。
羽化したマツノマダラカミキリ成虫を薬剤で殺虫し、健全木に対する線虫の感染を防止する。
予防剤樹幹注入
健全な松の樹幹部に予防剤を注入し、マツノザイセンチュウの増殖を予防する。