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更新日:2025年5月1日
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有東遺跡出土品(土器・石器)を新たに市指定文化財に指定
弥生時代の集落跡である有東遺跡から出土した土器や石器が、令和7(2025)年3月21日に新たに市指定有形文化財(考古資料)になりました。
有東遺跡出土品
有東遺跡は駿河区有東、豊田三丁目、富士見台一丁目付近に広がる弥生時代の集落で、弥生時代後期(1~2世紀)の国特別史跡登呂遺跡よりも古い弥生時代中期中頃~末(紀元前3世紀中頃~紀元1世紀)に最盛期を迎えました。
有東遺跡位置図
今回、新たに指定された土器24点、石器4点の計28点は、静岡市の中で最も古い弥生土器と石器の1つであり、平成7(1995)年の発掘調査で1つの穴の中からまとまって出土しました。土器は、地元のもののほか、伊勢湾地方や静岡県西部に由来をもつものを含み、石器には稲作に必要な農具を加工するための大陸系磨製石器と呼ばれる斧(おの)が含まれます。
この出土品は、稲作を伝えた伊勢湾地方などの人々と静岡市の人々が、共同で平野を開拓して稲作を始めたことをよく示すもので、静岡市文化財保護審議会から静岡市にとって重要であり指定すべきとの評価を受け、「有東遺跡土坑出土品一括(うとういせきどこうしゅつどひんいっかつ)」として指定されました。
出土品は、令和7(2025)年4月26日から5月18日頃まで登呂博物館の企画展「しずおかタイムトラベル2025」で、5月30日から7月25日まで静岡市埋蔵文化財センターでの展示を予定しています。