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ページID:8842
更新日:2025年2月7日
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動物由来感染症について
「動物由来感染症」とは、動物から人に感染する病気の総称です。
動物由来感染症を防ぐために、正しい予防の知識を身につけましょう。
動物由来感染症に関する最近のニュース
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について
概要
- 主にSFTSウイルスを保有するマダニに刺咬されることで感染します。
- 発症した動物の排泄物や体液に直接触れることで、感染する可能性があります。
- 人は、感染後1~2週間後に発熱や嘔吐、腹痛、下痢、下血などの症状が出ます。
- 犬や猫では発熱や食欲不振がみられ、発症した猫の約60%が死亡しています。
対策
- 人も動物もマダニに刺咬されないことが重要です。人が草むらに入るときには、長袖長ズボンを着用し、皮膚の露出を控えるようにしましょう。散歩の際に犬を草むらに入れないことや、猫は室内で飼育することをおすすめします。散歩や外出から帰宅したら、犬や猫の体にマダニがついていないか確認し、ついていた場合は動物病院で処置してもらいましょう。
- 野良猫や体調不良の動物を扱う際は、手袋やマスクなどを使用し、排泄物や体液に直接触れないようにしましょう。
- タヌキなどの野生動物やその遺体には触れないようにしましょう。
令和4年8~10月
静岡市内で飼育されている犬や猫で、感染例の報告がありました。
令和3年6月
静岡市内でも患者の発生がありました。マダニに咬まれ感染した可能性が高いとのことです。
平成29年10月
SFTSに感染していた飼い犬に、直接触れて世話していた男性がSFTSに感染したと徳島県から発表されました。度々犬に手をなめられており、口や皮膚の傷などを通じて感染した可能性が高いとのことです。
平成29年7月
弱った野良猫を保護しようとした際にかまれた女性が、SFTSを発症し、約10日後に死亡した事例が厚生労働省から発表されました。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に係る注意喚起について(外部サイトへリンク)
どんな感染症があるの?
ここでは、主にペット動物から感染する可能性のある感染症をご紹介します。
病名 | 感染源となる主な動物 | 主な感染経路 | 人の主な症状 |
---|---|---|---|
狂犬病 | 犬、猫 | ウイルス保有動物に咬まれる | 恐水症や錯乱などの神経症状、 発症するとほぼ100%死亡 |
パスツレラ症 | 犬、猫 | 保菌動物に咬まれたりひっかかれる、 保菌動物に口移しで餌を与える |
皮膚の受傷部の腫れや痛み、 肺炎などの呼吸器症状 |
レプトスピラ症 | 犬、ネズミ | 保菌動物の尿に汚染された水や土が傷口などに触れる | 発熱や筋肉痛など、 重症になると黄疸・出血・腎障害 |
エキノコックス症 | 犬 | 糞中の虫卵が口から入る | 腹部の膨満感や肝障害など、 感染後数年経ってから発症 |
皮膚糸状菌症 | 犬、猫、ネズミ | 保菌動物との過剰なふれあい | 皮膚のかゆみ、フケ、脱毛 |
猫ひっかき病 | 猫 | 保菌動物に咬まれたりひっかかれる | リンパ節の腫れ、発熱、倦怠感 |
トキソプラズマ症 | 猫 | 糞中の病原体が口から入る | 妊婦が初感染すると流産や死産、胎児の先天性障害 |
Q熱 | 猫 | 糞中の病原体が大気中に舞ったものを吸い込む | 発熱などのインフルエンザ様症状 |
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症 | 犬、猫 | 保菌動物に咬まれたりひっかかれる | 発熱や倦怠感、 重症になると敗血症や髄膜炎 |
オウム病 | 鳥 | 糞中の病原体が大気中に舞ったものを吸い込む | 発熱などのインフルエンザ様症状 |
サルモネラ症 | カメ | 保菌動物とふれあった後に手についた細菌が口から入る | 発熱、下痢、腹痛、 重症になると敗血症や髄膜炎 |
どうすれば防げるの?
- 動物にさわったり、砂場や公園で遊んだ後は、よく手を洗いましょう。
- 動物に口移しで餌を与えるなどの、過剰なふれあいは控えましょう。
- 動物のブラッシングや爪切りを行うとともに、ケージなど動物の身の回りは清潔にしましょう。
- 動物の糞尿には直接触れないように注意し、すみやかに処理しましょう。
- 室内で鳥を飼うときは換気を心がけましょう。
- 野生動物の家庭での飼育や、野外での接触は避けましょう。
- 体に不調を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
- 定期的にペットのノミやダニの駆除を行うとともに、ペットの健康状態に注意しましょう。
動物由来感染症についてもっと詳しく知りたい方は、下のリンクをクリックしてください↴
厚生労働省~動物由来感染症を知っていますか?~(外部サイトへリンク)