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更新日:2025年2月12日
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マダニが媒介する感染症に注意
静岡市内でも、マダニが媒介する感染症が確認されています。
春から秋にかけてマダニの活動が活発になり、野外活動やレジャー、農作業などを通じてマダニに咬まれるおそれがあります。
マダニがウイルスや細菌を保有している場合、感染症を引き起こすことがあります。
次の点にご注意ください。
マダニに咬まれないための予防策
特に春から秋はマダニの活動が活発な時期です。野山、草むら、畑などに入る際は、次のような服装で肌の露出を避けましょう。
- 耳を覆う帽子
- 首に巻くタオル
- 長袖・長ズボン
- 足を完全に覆う靴
市販のマダニ忌避剤も併用し、総合的な対策を取りましょう。忌避剤のみでは防ぎきれない場合があります。
屋外活動後の体調確認
活動後は、マダニに咬まれていないか確認してください。
咬まれた場合は、1〜2週間ほど体調の変化に注意し、次の症状があれば早めに医療機関(内科・皮膚科など)を受診してください。
- 発熱
- 発疹
- 倦怠感など
受診時には、「マダニに咬まれた可能性がある」と医師に伝えてください。
野生動物やペットとの接触にも注意
野生動物がどのような病原体を持っているかは分かりません。次の点にご注意ください。
- 野生動物との接触は避ける
- 動物の死骸に触れない
- ペットへの口移しでの餌やりや、一緒に布団で寝ることは控える
- 動物に触れた後は必ず手を洗う
- マダニが付着している場合は適切に駆除する
ペットに元気がない場合は、咬まれたりなめられたりしないよう注意し、早めに動物病院を受診してください。
主なダニ媒介感染症
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症の総称です。
ダニは春から秋にかけて活動が盛んになり、野生動物が生息する自然環境豊かな場所に生息し、野外作業や農作業、レジャー等でこれらダニの生息場所に立ち入ると、ダニに咬まれることがあります。
このダニがウイルスや細菌などを保有していた場合、病気を発症することがあります。
日本でダニに咬まれて感染する病気として、次のようなものが知られています。
いずれの感染症も、家庭に生息するダニからは感染せず、主に山や森に生息する「マダニ」が病原体を保有していた場合に感染します。早期発見、早期治療が重要になりますので、マダニに咬まれた後は、数週間程度は体調の変化に気を付けて、発熱などの症状が見られた場合には速やかに医療機関を受診しましょう。
なお、人から人への感染はしません。
日本紅斑熱
日本紅斑熱は、細菌の一種であるリケッチアによる感染症です。潜伏期間は2~8日で、頭痛、発熱、倦怠感を伴って紅色の発疹が手足に多数出現し、速やかに全身に広がります。発疹は体幹部より四肢に多い傾向があります。
つつが虫病
つつが虫病は、リケッチアを保有するツツガムシ(ダニの一種)に刺されることにより感染します。潜伏期間は5~14日間で、39℃以上の高熱を伴って発症し、体幹部を中心に全身に広がる発疹が現れます。この発疹は、かゆみや痛みがないことが特徴です。ダニに刺された場所に特徴的な「刺し口」が見られます。
ダニ媒介脳炎
ダニ媒介脳炎は、マダニが媒介するウイルスによる感染症です。潜伏期間は7~14日間で、発熱、頭痛、筋肉痛などのインフルエンザ様症状が数日続きます。その後、けいれん、めまい、知覚異常などの中枢神経症状がでることがあります。回復後も、神経的な後遺症が残ることもあります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
2011年に新たなウイルス感染症として報告され、マダニが媒介するウイルスによる感染症です。潜伏期間は6~14日間で、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛)、倦怠感などが現れ、重症の場合は死に至ることもあります。
詳しくは、厚生労働省のホームページ(外部サイトへリンク)、国立健康危機管理研究機構のホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。