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更新日:2024年2月1日
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草薙神社龍勢花火
龍勢花火は、竹竿に火薬噴射筒をつけて打ち上げるロケット式花火です。花火の先に仕込まれた落下傘や変化筒などの仕掛けが、次々に飛び出します。静岡県内では、草薙と朝比奈(藤枝市)の2ヶ所のみで伝承されてきました。
草薙神社は有度山北麓に位置しています。龍勢花火は戦国時代の狼煙に起源するともいわれていますが、草薙神社の龍勢の由来について不明です。ただ、江戸時代には駿府周辺の村落でも狼煙型の花火が打ち上げられていたことが知られています。そうした伝統が水不足に悩まされることの多かった有度山周辺の人々の雨乞いの信仰と結びついて、草薙神社に伝えられたと考えられます。
龍勢花火は、ひと月ほど前から13組ある流派ごとに用意します。昼打ちの「龍勢」と、夜打ちの「流星」。それぞれの流派が知恵を絞って作り上げた煙と光の妙技が、見る者を魅了します。
みどころ
この祭りでは、ロケットの中から次々と繰り出す変化(へんげ)の面白さだけでなく、その完成度に一喜一憂する各流派の人々の姿も印象的です。
残暑厳しい季節、今年はどんな趣向を凝らそうかと思案し、汗を流しながら夢中になって火薬を詰る作業から、仲間意識はしだいに高まっていきます。
苦労に苦労を重ねた花火の打ち上げが、大成功したときの喜びあう姿、いっぽうで惜しくも失敗し肩をおとして観覧席へ戻ってくる姿。この祭りでは、毎年感動的なドラマが生まれます。
静岡県指定無形民俗文化財
- 指定年月日
平成15年3月24日 - 保存団体
草薙神社龍勢保存会 - 実施日
9月20日前後の休日 - 会場
草薙スポーツ広場(清水区草薙) - アクセス
JR草薙駅から徒歩20分程度