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ページID:339
更新日:2025年2月15日
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水防工法の紹介
木流し工法
目的
水の流れを緩やかにし、堤防の洗堀・決壊を防止する。
工法
枝葉の茂った竹木の先に重石を結びつけ、決壊箇所を木で覆うような形になるよう上流側から流し入れる。この際、木が流れないよう木の根元と杭を鉄線やロープなどで繋ぎ止める。
積み土のう工
目的
越水(水が堤防を乗り越えてくること)を防止する。
方法
土のうを積み、水が漏らないように間に砂や土を詰めていく。3段以上積む場合には崩れるのを防ぐため前後を2列以上にし、上から鉄筋杭などで固定する。
改良積み土のう工
目的
越水の防止。積み土のうの改良型。
方法
土のうの間に砂や土を詰める代わりに防水性の高いビニールシートで前面を覆う。土砂が手に入らない場合にも有効。
シート張り工
目的
水の流れから決壊部分を保護し、堤防の洗堀・決壊を防止する。
方法
防水シートの上下、中間に竹を取り付けて決壊箇所を覆うようにシートを下ろす。下には重石の土のうを取り付ける。
折り返し工
目的
堤防天端に生じた亀裂の拡大を防止する。
方法
竹を千鳥の形に突き刺し、土のうを枕にして竹を折り曲げ、堤防の上で双方の竹を折り返しロープで結ぶ。これで堤防は竹の弾力により縫い止められる。
月の輪工
目的
裏法面からの漏水による堤防決壊を防止する。
方法
漏水箇所を中心に土のうを半月形に積み上げ、河川水位と漏水口の水位差を縮め漏水箇所にかかる水圧を下げる。「月の輪」の中に貯められた水は樋などで外に排水される。
築き廻し工
目的
堤防の決壊箇所を裏法面から補強して決壊・崩壊を防止する。
方法
90cm間隔に打ち込んだ杭に竹を編み込み内側に土のうをつめる。竹の代わりに畳や板を当て、中にそのまま土を入れる場合もある。
枠組み工
目的
水の流れや勢いを緩やかにし、堤防の洗堀・決壊を防止する。
方法
立錐形に組んだ丸太に石を詰めた蛇籠を載せて固定し、水中に投入する。丸太の組み方は「川倉」「聖牛」「牛枠」「猪子」などがある。(写真は「川倉」)
その他の工法
越水防止 |
せき板工、蛇籠積み工、連結水のう | |
---|---|---|
漏水防止 |
川表 |
詰め土のう工、むしろ張り工、継ぎむしろ張り工 |
川裏 |
畳張り工、釜段工、水マット式釜段工、鉄板式釜段工、水マット月の輪工、導水むしろ張り工、たる伏せ工 | |
決壊防止 |
立て籠工、捨て土のう工、捨て石工、屏風返し工 | |
亀裂防止 |
天端・川裏法面 |
杭打ち継ぎ工、控え取り工、継ぎ縫い工、ネット張り亀裂防止工 |
崩壊防止 |
川裏 |
五徳縫い工、竹刺し工、力杭打ち工、籠止め工、土のう羽口工、つなぎ杭打ち工、さくかき詰め土のう工 |