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ページID:7863
更新日:2025年2月21日
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土地区画整理事業とは
土地区画整理事業の特徴
土地区画整理事業では、区域内の公共施設を一括して整備しますので、事業が終了した時点でまちが完成し、有効な宅地利用が図れます。
土地区画整理事業のしくみ
土地区画整理事業は、ある一定の地区内で土地の再配置(=換地)を行います。地区内の地権者の皆さんは、道路・公園の整備による宅地の利用増進に応じて、宅地を少しずつ提供(=減歩)し、事業費の一部を公平に負担していきます。事業の期間中も土地の権利は保全され、さらに事業後もそのまま地区内に居住することができますので、地域コミュニティも維持されます。土地区画整理事業は、法律に基づく公正な手続きに従い、事業地区の地権者の皆さんが協力してまちづくりを進めていく、市民参加型のまちづくり事業と言えます。
1.換地 …【かんち】
換地とは、土地区画整理事業において、最も利用しやすいように土地の再配置を行うことです。また、元の土地に対して新しく置き換えられた土地を指します。
換地には、元の土地についての権利(所有権、地上権、永小作権、賃借権等)がそのまま移ります。
2.減歩 …【げんぶ】
事業に必要な土地は、区域内の地権者から事業による個々の宅地の利用増進に見合った分だけ、公平に出し合う仕組みになっています。この個々の宅地の地積が事業により減少することを減歩と言います。減歩には、事業費の一部に充てるために、売却する土地を確保する「保留地減歩」と、道路や公園等の公共施設の用地を確保する「公共減歩」があります。
3.まちづくり
地区をどのようなまちにしていくか、あるいは道路や公園の配置、土地利用の計画などについて、皆さんと行政や専門家を交えた話し合いによって、まちづくりを進めていきます。例えば、組合施行で事業を進める場合、代表となる理事は、皆さんの選挙によって選ぶことになります。また、重要な事項については、それぞれ個別に説明会を行ったり、権利者の総会を開催したりして決定していきます。これらは、「土地区画整理法」に定められた手続きに従って、参加者の合意のもとに進められます。
土地区画整理事業の進め方
土地区画整理事業の施行は、皆さんが事業のために設立した組合(=土地区画整理組合)または、公共団体等によって施行されます。
組合、公共団体ともに基本的な進め方は同じですが、組合では皆さんの中から選挙によって代表となる役員を選び、役員が事業を運営するとともに、重要な事項は全員による総会を開催して定めます。つまり、まちづくりは皆さんが直接進めていくことになります。
公共団体の場合は、土地区画整理審議会を設置し、皆さんの中から選挙によって選ばれた代表者がこの審議会に参加して、事業の重要事項を定めていきます。
組合施行の場合
(1)基本構想の策定
まちの将来像を、区画整理によりどのように実現するか計画します。
(2)都市計画の策定
事業の種類、名称、施行区域等を都市計画決定します。
(3)組合の設立
皆さんの話し合いの結果、作成された定款・事業計画が市長の認可を受け、事業が始まります。
(4)総会
組合員の中から代表となる役員の選出などを行います。この総会は、毎年度の定例総会のほか、必要に応じて開かれます。
(5)換地設計案の作成
新しく定められる土地の位置などの設計案を作成します。
(6)仮換地の指定
将来、換地として定められるべき土地の位置、範囲を仮に指定します。
(7)工事の実施
仮換地へ建物などを移転したり、道路などの工事をします。
工事が完了した部分から、順次土地の使用が可能となります。
(8)町名・町界の整理
新しいまちにあわせて町名、町界、地番を整理します。
(9)換地計画の縦覧
換地を最終的に定めるため、その計画を関係者の皆さんに説明します。
(10)換地処分
換地計画に基づいて、関係者の皆さんの換地や清算金が確定します。
(11)土地・建物の登記
新しいまちにあわせて、皆さんの土地の登記手続きを施行者が一括して行います。
(12)清算金の徴収・交付
清算金の徴収・交付をもって事業は完了します。
土地区画整理事業の効果
土地区画整理事業は広い地区のまちづくりを総合的に進める上で有効な方法ですが、具体的には次のような効果があります。
- 歩道、歩行者専用道路、街路照明灯が整備され、歩行者が安心して通行できるまちになります。
- 生活道路網まで整備されますので、消防車や救急車がどこへでも行け、災害に強いまちになります。
- 道路の整備によって、安全に買い物、通勤、通学ができます。商店なども立地し、便利なまちになります。
- 公園が整備され、子供が安心して遊ぶことができます。災害時には臨時の避難広場としての役割を果たします。
- 全ての道路に上・下水道が整備され、宅地から直接排水でき、衛生的なまちになります。
- 宅地が道路に面して配置され、町名・地番が整備されるため、郵便配達や訪問が便利になり、わかりやすい街並みになります。