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更新日:2025年3月1日
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PRTR(化学物質排出移動量届出制度)
PRTR(PollutantReleaseandTransferRegister:化学物質排出移動量届出制度)とは、有害性のある多種多様な化学物質が、どのような発生源から、どれくらい環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを把握し、集計し、公表する仕組みです。
対象としてリストアップされた化学物質を製造したり使用したりしている事業者は、環境中に排出した量と、廃棄物や下水として事業所の外へ移動させた量とを自ら把握し、行政機関に年に1回届け出ます。
行政機関は、そのデータを整理し集計し、また、家庭や農地、自動車などから排出されている対象化学物質の量を推計して、2つのデータを併せて公表します。
PRTRによって、毎年どんな化学物質が、どの発生源から、どれだけ排出されているかを知ることができるようになります。
諸外国でも導入が進んでおり、日本では平成11(1999)年、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(化管法、PRTR法)により制度化されました。
PRTR制度の対象物質の変更・追加
「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律施行令の一部を改正する政令」が令和3(2021)年10月15日に閣議決定され、10月20日に公布されました。
政令改正の内容及びそれに伴う指定化学物質の切替え時期は、経済産業省のホームページ「化学物質排出把握管理促進法の政令改正について(令和3年10月20日公布)」(外部サイトへリンク)をご覧ください。なお、令和6(2024)年度の届出分から、新規対象物質による届出が開始されています。
概要
PRTR制度とSDS制度の対象となる第一種指定化学物質及びSDS制度のみの対象となる第二種指定化学物質が見直されました。
第一種指定化学物質462物質→515物質
(うち特定第一種指定化学物質15物質→23物質)
第二種指定化学物質100物質→134物質
詳細は、経済産業省ホームページ(外部サイトへリンク)や化管法見直し周知資料(PDF:1,091KB)でご確認ください。
届出について
PRTRの届出は4月1日から6月30日までです。
PRTR届出の対象となる事業者
化学物質を取り扱っている事業者は、一定の条件に該当する場合、毎年、化学物質の排出量等を地方自治体を通して国へ届出をしなければなりません。
PRTR法施行令の改正により、届出の対象となる化学物質が変更(354物質→462物質→515物質(令和5(2023)年度より))され、また、新たに対象業種として医療業が追加されました。
医療業については、平成22(2010)年度から排出量を把握し、平成23(2011)年度から届出することになりました。
対象業種(全24業種)に該当する事業を営んでいる事業者
- 金属鉱業
- 原油及び天然ガス鉱業
- 製造業
- 電気業
- ガス業
- 熱供給業
- 下水道業
- 鉄道業
- 倉庫業(農作物を保管するもの又は貯蔵タンクにより気体若しくは液体を貯蔵するものに限る。)
- 石油卸売業
- 鉄スクラップ卸売業(自動車用エアコンディショナーに封入された物質を回収し、又は自動車の車体に装着された自動車用エアコンディショナーを取り外すものに限る。)
- 自動車卸売業(自動車用エアコンディショナーに封入された物質を回収するものに限る。)
- 燃料小売業
- 洗濯業
- 写真業
- 自動車整備業
- 機械修理業
- 商品検査業
- 計量証明業(一般計量証明業を除く。)
- 一般廃棄物処理業(ごみ処分業に限る。)
- 産業廃棄物処分業(特別管理産業廃棄物処分業を含む。)
- 医療業(平成22年の排出施設を含み、人文科学のみに係るものを除く。)
- 高等教育機関(附属施設を含み、人文科学のみに係るものを除く。)
- 自然科学研究所
業種区分の詳細については「対象業種の区分,概要(PRTR排出量等算出マニュアル抜粋)」(外部サイトへリンク)を参照にして下さい。
従業員数
常用雇用者数21人以上の事業者
取扱量等
次のa~fのうちいずれかに該当すること
- いずれかの第一種指定化学物質(外部サイトへリンク)の年間取扱量が1トン以上である事業所を有する事業者
- いずれかの特定第一種指定化学物質の年間取扱量が0.5トン以上である事業所を有する事業者
- 金属鉱業または原油・天然ガス鉱業を営み、鉱山保安法に規定する建設物、工作物その他の施設を設置している事業者
- 下水道を営み、下水道終末処理施設を設置している事業者
- ごみ処分業または産業廃棄物処分業を営み、一般廃棄物処理施設または産業廃棄物処理施設を設置している事業者
- ダイオキシン類対策特別措置法に規定する特定施設を設置している事業者
対象事業者判別フロー
注意
- 年間取扱量とは、年度1年間(年度初め4月~年度末3月)の取扱量を意味します。
- 本フロー図では、届出対象事業者の判定用に対象物質の年間取扱量の算出方法を簡略化して示しております。
詳細な算出方法は「PRTR排出量等算出マニュアル」(外部サイトへリンク)を参照にして下さい。 - 政令で定める特定第一種指定化学物質は0.5トン/年
- 政令で定める特定第一種指定化学物質は0.1質量パーセント
届出方法
届出は次の3通りの方法から選択することができます。
インターネット等による届出
届出書(届出ファイル)をプログラムで作成し、市環境保全課の窓口へインターネット等で届出を行う方法です。(窓口への持参又は郵送の必要がありません。)
なお、電子届出を行う前には、電子情報処理組織使用届出書(ワード:55KB)/記載例(ワード:57KB)を環境保全課の窓口に持参又は郵送で提出し、電子届出に必要な識別番号(ユーザーID)及び暗証番号(パスワード)等を入手しておく必要があります。
詳しくは、(独)製品評価技術基盤機構の「電子届出」のページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
紙面による届出
届出書を紙で作成し、市環境保全課の窓口へ持参又は郵送で届出を行う方法です。
- 第一種指定化学物質の排出量及び移動量の届出書をご提出ください。
- 変更届出書は、届出内容に変更があった場合のみ、修正後の届出書と合わせてご提出ください。
- 記入方法等は、環境省の「紙面の届出」ページ(外部サイトへリンク)を参考にしてください。
磁気ディスク(CD-R等)による届出
届出書(届出ファイル)をプログラムで作成し、届出書(届出ファイル)を保存した磁気ディスク(CD-R等)及び磁気ディスク提出票を環境保全課の窓口へ持参又は郵送で届出を行う方法です。
詳しくは、環境省の「磁気ディスクによる届出」のページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。
届出記載時の参考事項
- 公共用水域の名称→PRTR届出の公共用水域(河川、湖沼、海域等)の名称(静岡県)(外部サイトへリンク)
- 下水道終末処理施設の名称→PRTR届出の静岡県の下水道終末処理施設の名称(静岡県)(外部サイトへリンク)
化学物質の排出量等の集計結果
PRTR法によって届出された静岡市内の化学物質排出量等の集計結果です。
シズオカシオープンデータポータルサイトでも概要以外の集計結果を公表しています。