印刷
ページID:7601
更新日:2024年2月15日
ここから本文です。
宅地耐震化推進事業(大規模盛土造成地マップ)について(令和4年度に更新を行いました)
平成7年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大地震)や平成16年の新潟中越地震などでは、大規模に谷や沢を盛土した造成地で滑動崩落が発生し、住宅が流出するなど被害が発生しました。
これを受け国では、このような地盤被害を未然に防止または軽減し、宅地の安全性を確保するために、平成18年に宅地造成等規制法を一部改正し、「宅地耐震化推進事業」が創設されました。
本市においては、平成20年度から第1次調査(大規模盛土造成地の把握)に着手し、市内の大規模盛土造成地の概ねの位置を示す、「大規模盛土造成地マップ」を作成しました。
また、令和4年度には、第1次調査結果の更新を行いました。
1 大規模盛土造成地とは
盛土造成地は、谷間や山の斜面に土を盛るなどしてつくられています。このうち、過去の地震時の被害事例から、滑動崩落の発生が多かった盛土の面積や高さ、盛土をする前の地山の傾斜をもとに、大規模盛土造成地が下図のように定義されています。
2 大規模盛土造成地マップについて
静岡市では「大規模盛土造成地の変動予測調査ガイドライン」に基づく、大規模盛土造成地抽出調査を次のとおり行いました。
- 調査方法及び対象区域:静岡市全域のうち、森林や農地、ゴルフ場等、宅地として土地利用が行われていない土地を除く地域を造成前の地形データとして旧版地形図(昭和33年から昭和52年)及び航空写真に最新地形データのデジタルマッピング(平成7年度)を重ね合わせ、その標高差から大規模盛土造成地を抽出しました。
- 調査結果:市内には180箇所(葵区:44箇所、駿河区49箇所、清水区87箇所)の造成地が存在し、そのうち、24団地・42箇所(葵区:3箇所、駿河区:17箇所、清水区:22箇所)が大規模盛土造成地として該当しました。
- 日常点検と備えについて:宅地が動いたり、崩れたりすると、大切な財産だけでなく、時には、生命さえも失われることがあります。宅地における災害を未然に防ぐためには、日ごろからご自宅の建物のみならず、宅地や周辺の擁壁や斜面に目を配り、点検しておくことが大切です。たとえば擁壁が構造的に不安定となっている場合や、老朽化などにより機能が低下している場合には、倒壊などを生じるおそれがあります。住民の皆様にも日ごろから「我が家の擁壁チェックシート」などを使って点検されることをお勧めします。
- 令和4年度調査方法:(1)第1次調査時以降に生じた大規模盛土造成位置を把握するため、前回調査時のデータと最新のデジタルマッピングデータおよび空中写真(いずれも令和3年計測の航空レーザ計測データ)を重ね合わせ、その標高差から大規模盛土造成地を抽出しました。(2)既往盛土造成地について、第1次調査時以前の古い地形図と最新の航空レーザ計測データを重ね合わせ、第1次調査結果の更新を実施しました。
- 令和4年度更新結果:市内66箇所(葵区:4箇所、駿河区:22箇所、清水区:40箇所)が大規模盛土造成地として該当しました。
※大規模盛土造成地マップの公表を行うことによって、宅地所有者に対して身近な大規模盛土造成地を知っていただくとともに防災意識を高めていただくことを目的としております。なお、大規模盛土造成地マップは、市内に分布する大規模盛土造成地のおおよその位置を示したものであり、盛土の危険度を示したものではありません。