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更新日:2024年2月15日
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静岡市都市計画マスタープラン 第1章 1
静岡市都市計画マスタープラン
第1章 現況と課題
1. 社会経済の変化と新たな潮流
これまでわが国の経済成長を支えてきた経済システムが構造的な変化を余儀なくされるなかで、国際化と高度情報化が進展し、市民の価値観やライフスタイルの多様化も進むなど、まちづくりをめぐる諸情勢は大きく変化しています。
従って、21世紀にふさわしいまちづくりとして、こうした社会経済の変化や新たな潮流を見極め、適切に対応した新たな計画づくりや施策の展開を図る必要があります。
少子高齢化社会
これからは、少子高齢化がますます進行するなかで、国内総人口も減少局面に転じており、単身者世帯や老人世帯が増加するなど、世帯構成の変化も見込まれます。
産業経済面においても、過去のような高度成長期から、安定成長期に移行し、社会資本への投資力の低下が懸念される一方で、環境に配慮した快適な生活空間、高齢者や障害者など全ての人が使いやすい都市整備水準の向上が求められていることから、地域の魅力を向上させて人口の定住化を促す新たなまちづくりを進める必要があります。
資源循環型社会
昨今、地球の温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨など、世界的規模で環境問題が深刻化しており、国際的に環境保護意識が高まっています。自然や生態系の保護、省資源、リサイクル等への関心が高まり、環境に優しいライフスタイルヘと市民の行動様式が転換しつつあります。
こうした意識の高まりに対応して、大量消費型社会から環境への負荷が小さい資源循環型社会への転換を目指し、人や環境に優しいまちづくりを進める必要があります。
価値観が多様化する社会
物の豊かさより心の豊かさ、生活の利便性より快適性、さらには個性を重視する方向で市民の価値観は変化しており、余暇時間の増加から行動様式においてもゆとりや質を重視する傾向が強まっています。
このような価値観が多様化する社会にあっては、地域や都市における効率性の向上だけではなく、自然環境との調和を含めた質的な向上を目指して、文化や芸術、水や緑等に恵まれた都市環境を形成するまちづくりを進める必要があります。
国際化、高度情報化社会
人、物、情報の移動に要する時間的、距離的な制約が克服され、グローバルな交流により、社会経済の様々な局面においてボーダーレス化が進んでいます。
なかでも、急速な技術革新を背景とした情報通信分野の発展は目覚しく、市民生活や都市活動における重要性はますます高まっています。
こうした国際化と高度な情報通信基盤によって築かれるネットワーク型社会へのダイナミックな転換を支え、適応するまちづくりを進める必要があります。
地方分権と市民参加型社会
これまでの画一的なまちづくりから、市民が誇りと愛着を抱くことができるまちづくりへの転換が求められています。
また、市民の価値観の多様化や高度化に伴い、市町村や市民の自主性をまちづくりに反映する新たな取り組みが始まっています。
こうした時代の流れに適切に対応し、市民が主体となった地域社会の形成を目指して地方分権を一層進めるとともに、行政と市民や企業との緊密なパートナーシップにより、心の豊かさを実感できるまちづくりを進める必要があります。
都市型成熟型社会
ノーマライゼーションの考えのもとユニバーサルデザインを取り入れた都市施設整備や、市街地における住環境の整備・保全、街並みの維持・改善など、成熟した都市ならではの質的向上に対応したまちづくりを進める必要があります。
安心・安全社会
阪神・淡路大震災以後、市民の防災意識は高まっており、老朽木造密集市街地での防災性の向上をはじめ都市の安全性の確保がさらに求められています。
また、日常の交通安全やユニバーサルデザインの普及、さらには犯罪を未然に防ぐ「防犯」という視点も重要な要素とされています。これらの総合的な取組みによる安全で安心して生活できるまちづくりを進める必要があります。
静岡市役所 都市局 都市計画部 都市計画課
〒421-8602 静岡市葵区追手町5番1号
TEL(054)221-1406 FAX(054)221-1117
情報作成日 2006年2月1日