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更新日:2024年2月15日

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静岡市都市計画マスタープラン 第1章 2

静岡市都市計画マスタープラン

第1章 現況と課題

  1. 社会経済の変化と新たな潮流
  2. 静岡市の概況と特性
  3. 将来フレーム
  4. 都市整備上の課題

2. 静岡市の概況と特性

静岡市の概況
1 人口

本市の人口は、703,150人(平成16年4月30日現在:住民基本台帳)です。

ただし、昭和40年代から周辺都市等への転出超過となっており、今後は、出生数の減少も併せ、人口の停滞・減少が予想されます。

人口の推移

資料:国勢調査

2 市域・自然条件

本市の市域は、1,374.05平方キロメートルであり、標高3,000メートルを超える南アルプスから臨海部まで、広大な面積を有しています。

この内、山間地が市域の8割強を占めているため、平地部においてコンパクトで効率的な都市機能を有しています。一方で開発可能な土地は少なくなっています。

標高区分図

凡例

3 位置と地勢

本市は、静岡県のほぼ中央に位置し、南は駿河湾に接し、北は長野県並びに山梨県に山岳部で接しています。また、駿河湾と南アルプスに連なる山々に挟まれており、区域内にも有度山をはじめとした豊かな自然環境を有しています。

広域的に見ると、首都圏と中京圏とのほぼ中間に位置し、交通利便性を活かした物資や文化の交流拠点となっています。

静岡県における位置

産業構造
1 商業

本市の商業は、中心市街地における高い商業集積を背景に順調な伸びを示してきましたが、年間販売額は平成3年をピークに横這いまたは漸減傾向となっており、平成11年の年間販売額は約3兆9,913億円となっています。

郊外人口の増加と車社会の進展を背景とした郊外店舗の立地が進むなど、商業をめぐる競争が激化しているなかで、地元購買率や周辺市町からの消費者流入率が低下しつつあり、中心市街地における商業活動の停滞化が懸念されます。

年間商品販売額等の推移

資料:商業統計調査報告書

2 工業

本市の工業の中心となる産業は、伝統的な地場産業(木材、家具、プラスチックモデル、サンダル等の生活関連材)及び電気機械器具製造業、食料品加工業等となっています。

製造品出荷額は、平成3年頃までは順調な伸びを示してきましたが、近年では減少傾向にあり、平成12年では約1兆5,595億円となっています。

製造品出荷額等の推移

資料:工業統計調査報告書

3 観光

本市は、日本平、久能山、南アルプス、登呂遺跡、三保の松原等、観光資源は豊富にありますが、通過・立ち寄り型の観光・レクリエーションが多く、平成12年で約1,860万人の観光交流客数の内、宿泊客数は約6%にとどまっています。

平成12年 観光客入り込み数(人)
観光交流客数(総数) うち宿泊客数
18,606,089 1,185,075

資料:静岡県観光交流流動実態調査

4 農業

農業については、恵まれた自然条件や立地条件を活かし、茶、果樹、花卉、野菜、畜産など多種多様な農作物を生産してきています。特に茶やみかんは全国でも有数の生産地となっています。

近年は天候等の自然環境に左右されやすい土地利用型農業(米・茶・みかん栽培等)と、比較的計画的な生産が可能な施設園芸型農業(花卉栽培等)から成り立っています。

農業粗生産額の推移

資料:静岡県の生産農業所得統計

都市の概要
1【土地利用】

本市の都市計画区域の面積は22,302haであり、その内訳は、自然的土地利用と都市的土地利用とで概ね半々となっています。

全体面積の中で宅地の占める割合は約3割程度であり、住宅地が最も多く、次いで工業地・商業地の順となっています。

JR静岡駅から県庁、市役所にかけて商業・業務機能が集積し、中心市街地を形成しています。またその周辺の住宅地にはマンション等が立地しています。

安倍川沿いには、住宅のほかに工場も立地しており、両者の混在した密集市街地も一部に見られます。

静岡地区の商業機能は、中心市街地への集中と郊外型店舗の立地に二極化されてきており、生活に密着した身近な商店街が衰退し、地域のコミュニティの場の喪失が懸念されています。

清水港から内陸部にかけての平坦地に高密度に都市的土地利用が行われています。

臨海部の港湾地区には工業系用途地域が指定され、大規模工場が集積しています。

清水地区の商業機能は、港の後背地にかけて拡がっていますが、消費者の嗜好の変化等から集客が減少し、中心市街地としての機能低下が懸念されています。

商業・業務機能の集積

2【市街地整備】

東海道上に位置する本市の都心部は長い歴史を持っていますが、現在の都市基盤は、おおむね大火・戦災復興区画整理などにより整備されたものとなっています。近年では、JR静岡駅周辺の中心市街地などで、土地の高度利用により都市機能の更新を図るため、市街地再開発事業が施行されています。また、JR清水駅周辺では、旧国鉄の民営化に伴う遊休地を利用して新しい市街地の創出と既存市街地の再生を図るため、土地区画整理事業及び市街地再開発事業が計画・施行されています。

既成市街地では、生活の安全性と利便性の向上を図るため、土地区画整理事業が実施されております。また、JR東静岡駅周辺では新たな都市拠点の整備を進めています。

東静岡駅周辺土地区画整理事業

3【交通】

本市は西日本国土軸上に位置し、地形上東西方向の交通が主体となった交通ネットワークを形成しています。

全国的な自動車交通網を構成する高規格幹線道路としては、東名高速道路が機能しており、現在、第二東名自動車道は整備が進められ、中部横断自動車道は事業中となっています。

また、都市間相互の交通としては、国道1号、国道1号バイパス、国道150号、国道52号等が機能しています。

鉄道網としては、広域交通を担うJR東海道新幹線(静岡駅)、地域間交通を担うJR東海道本線(用宗駅、安倍川駅、静岡駅、東静岡駅、草薙駅、清水駅、興津駅)、都市内交通を担う静岡鉄道(計15駅)が通っています。

東名高速道路

4【防災】

本市は、東海地震の発生が予想されており、木造老朽家屋が密集する市街地の存在や、道路、公園などのオープンスペースの不足等、防災上の多くの問題を抱えていることから、都市の防災対策を講じていくことが重要な課題となっています。

また、山地は急峻な地形と脆弱な地盤が多いため、土砂崩落等の災害の発生が懸念されます。

一方、日常生活においては、交通事故等を防ぎ、火災時の消化活動や傷病者の救援活動を円滑に行える安全で安心できる生活環境の形成を図る必要があります。

阪神淡路大震災

5【景観】

本市は、周囲を緑豊かな山並みと海岸線に囲まれ、市街地内には谷津山や八幡山、秋葉山等の丘陵地があり、さらには登呂遺跡など太古から連綿と続く歴史を有しており、景観要素となる豊かな資源に恵まれています。

また、県都として多様な都市機能が集積し、商業や文化の中心地として発達してきたことから、今後も県都として、さらに政令市にふさわしい風格ある景観を創出することが望まれています。

一方、市街地については、地域の特性を活かした誇りと愛着を育む新たな景観を創出する必要があります。

日本平からの景観

6【その他】

安倍川の伏流水や興津川の流水等を利用して生活用水を供給する上水道の普及率は96.6%(H16)であり、高い水準を示していますが、今後も継続して安定した水源の確保に努める必要があります。

また、生活排水を処理する公共下水道の普及率は70.1%(H16)で、現在も長田地域などで整備中ですが、供用区域内の水洗化率の向上が課題となっています。なお、地形的に下水道の整備が困難な山間地においては、農業集落排水事業を導入して水洗化率の向上を目指しており、今後も継続して取り組む必要があります。

一方、ごみ処理については、市民1人が1日当り約1Kgのごみを排出し、年々増加傾向にあるなかで、環境ホルモンやダイオキシンの発生が社会的問題となっています。

同様に産業廃棄物についても、周辺環境への影響が懸念され、処分場の確保が困難な状況にあることから、それらの発生量を抑制するため、今後もリサイクル化や減量化を市民に啓発していく必要があります。

長田浄化センター

交通網図

静岡市役所 都市局 都市計画部 都市計画課
〒421-8602 静岡市葵区追手町5番1号
TEL(054)221-1406 FAX(054)221-1117

情報作成日 2006年2月1日

お問い合わせ

都市局都市計画部都市計画課土地利用計画係

葵区追手町5-1 静岡庁舎新館7階

電話番号:054-221-1409

ファックス番号:054-221-1294

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