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更新日:2024年2月15日

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8 チョウノスケソウ・ミヤマムラサキ

光岳山頂の南側にある大きな石灰岩の写真

A構成・特徴・状態

特徴

  • 光岳山頂の西側に存在する光岩(てかりいわ)は2つの大岩体であり、高さは両者とも約50mほどになる。南太平洋でサンゴ礁として堆積したものが山脈の隆起により上昇したものと言われている。
  • 周北極要素のチョウノスケソウが高い密度が分布し、南アルプス北部の石灰岩地に見られるようなミヤマムラサキなども分布している。
  • 石灰岩地の特殊植物の種数が多く、南限となっている植物も多い。

状態

石灰岩である光岩の表面や凹部には、石灰岩地特有な植物が張り付くように生育している。これらの植物は本来標高の高い所に分布しているもので、石灰岩地である条件がこの場所では有利に働き、生き残ることができていると考えられる。

B周辺環境

  • 岩体の底部には樹高2~3mものハイマツが岩を囲むように高い密度で分布している。このハイマツの一群が百俣沢の頭への稜線へと延び、ハイマツの南限地の一部となっている。
  • さらにその周辺にはダケカンバや亜高山帯の常緑針葉樹であるシラビソが混在している。

C価値

日本においてチョウノスケソウやミヤマムラサキがこの標高、この緯度で生育している意味は大きく、光岳の光岩は生物地理学上たいへん重要な場所だと言える。
また、同じく石灰岩地である南アルプス北岳のお花畑と並んで、過去に分布を広げた高山植物のレフュージア(避難地)としても重要だと言える。この石灰岩地にのみ生育している植物が存在し、植物分類学上も極めて重要な場所である。

D場所

8 チョウノスケソウ・ミヤマムラサキの場所

【位置】
光岳,光岩の周辺(標高2591m付近)

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