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ページID:1560
更新日:2024年2月15日
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6 ブナ・ウラジロモミ・コメツガ・オオイタヤメイゲツ・アオダモ
A構成・特徴・状態
特徴
- 30m×20mの調査区内に、
- ブナ5本(直径:平均45cm・最大66cmの巨木あり)、ウラジロモミ1本、コメツガ1本,オオイタヤメイゲツ17本(直径55cmの巨木あり)、アオダモ10本が生育する。
- オオイタヤメイゲツの大部分は樹高2~4mの低木である。
- 林床にはイネ科草本がまばらに分布する。
状態
- ブナやウラジロモミ・オオイタヤメイゲツなどの高木は間隔を明けて生育しており、林冠の重なりはあまり認められない。
- ブナはほとんどが直径30cm以上の大木であり、実生や小径木があまり見られない。
B周辺環境
- 朝日岳の山頂まではカラマツの植林が続く。
- 稜線付近にはコメツガやウラジロモミが分布する。
- 樹高・直径のそろったブナが固まって分布している。
C価値
一般に、太平洋側のブナ林は日本海側に比べ分布域が狭く、ブナの優占度が低いと言われている。本地域ではブナの高木は多く見られるが、生育数はオオイタヤメイゲツやアオダモの方が多くなっている。
また、このブナはほとんどが直径30cm以上の大木で、その実生や小径木はあまり見られない。これは、現在生育する大木が枯死するとこの場所からブナが消滅することを意味する。環境が激変しつつある今日において、分布域の狭い太平洋側に見られるブナ林として、さらに今後どのようにこのブナ林が変遷するのかを知る上でも非常に貴重な存在であると言える。
D場所
【位置】
朝日岳南面の標高1480m付近
【GPS】
北緯 35°12′ 0.0″
東経 138°07′48.0″