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ページID:1557
更新日:2025年2月17日
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1:ウラジロモミ・コメツガ・ミズナラ
特徴
植生
- 10m×15mの調査区内に、ウラジロモミ9本(直径37cmの大木あり)、コメツガ8本、トウヒ7本、トチノキ2本、ホオノキ2本、ミズナラ1本(直径45cm)が生育。
- 樹高1~2m程度の小木はコメツガ・トウヒが多い。
- 地表面に下草はあまり生育していない。
地形
調査区には比高(底の深さ)が最大2.1mの舟形地形(線状凹地)が見られる。
状態
- 舟形地形の頂部には大木が多く、側面~底部にかけて小木が多い。
- 枯れている(葉の付いていない)枝をもつ樹木はあまり認められない。
- 樹木の密集する場所では樹冠が重なり、競合している。
- 樹高1~2m程度の小木も枯れている枝は認められない。
周辺環境
- 緩斜面に針広混交林が成立している。
- 直径20~30cm程度の針葉樹(ウラジロモミ・コメツガなど)が多く生育する。
- 周辺には直径10cm程度の小径木が認められるが、樹高1~2m程度の小木は少ない。
価値
舟形地形(線状凹地)は、水が滞留する・雨水が地表流として流れて撹乱される、などの原因で安定した森林が形成しにくい場所となっている。そのため本地域のように周囲に大木が多く、安定化している針広混交林が分布する中、独特の森林景観を作り出している。
このような場所が、種の単純化の進む森林において、種の多様性の保持に寄与していると思われ、貴重な存在であると言える。
場所
位置
椹島南方、鳥森山の標高1420m付近
緯度・経度
北緯35°25′30.5″、東経138°12′25.0″