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更新日:2024年2月15日

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駿河蒔絵

駿河蒔絵

起こり

蒔絵(まきえ)とは、漆で模様を描いて、漆の乾かないうちに金銀錫粉や色粉を蒔きつけ、文様を表したものです。蒔絵の歴史は古くは、奈良時代の正倉院の太刀には、既に蒔絵が描かれています。
駿河蒔絵の始まりは、文政11年(1828年)、駿府に住む塗師・中川専蔵が、信州の画家・天領に蒔絵技術の教えを受け、花鳥草木などの本格的な蒔絵を、漆器、雛具、茶道具などに取り入れたのがきっかけであるといわれています。専蔵は多くの弟子を育成し、駿河蒔絵の技術構築に貢献しました。現在、専蔵の功績を称える碑が、葵区音羽町清水寺境内に残っています。
駿河蒔絵の詳しい歴史について(PDF:89KB)(PDF)

文箱、器、手箱

駿河蒔絵の流派・特徴

天保元年(1830年)、江戸より漆器蒔絵職人・小林留吉、小林遷次郎が来静し、駿河蒔絵は更に高い技術を身に着けました。
留吉と遷次郎は、専蔵の家に滞在し、専蔵をはじめ、中川半助、中川専之介、深井幸太郎、藤伝、下山茂司など多くの職人に技術を伝授しました。後に、ここで学んだ職人たちにより、中川派、深幸派、藤伝派、下山派の4流派が誕生し、現在まで様々に分岐、発展し継承されています。
中川専蔵について(PDF:103KB)(PDF)
駿河蒔絵の流派について(PDF:22KB)(PDF)

中川専蔵 肖像画

デザイン性の向上

明治になると、欧米文化の色が濃くなり、デザインや構図を理解し、蒔絵に応用する動きが出始めます。
明治33年(1900年)には、有志の蒔絵職人達で静岡漆工青年会(後の静陵図案会)を設立し、展覧会や講習会を毎年開催して切磋琢磨しました。
また、同年に私立漆工学校が開校し、デザインを学ぶ場が構築されました。
戦後、昭和22年(1947年)には、蒔絵職人161名で静岡県蒔絵工業協同組合を組織しています。
静陵図案会、私立漆工学校について(PDF:134KB)(PDF)

手鏡

現在の駿河蒔絵

現在、駿河蒔絵は、静岡県郷土工芸品(外部サイトへリンク)に指定されています。
文箱、オルゴール、写真立て、鏡台、硯箱、雛道具、塗下駄、家具、アクセサリーなどに蒔絵を施すことを主としており、荒い金銀粉を漆で固め、研磨して仕上げる消粉蒔絵をはじめ、平蒔絵、研ぎ出し蒔絵、錆上蒔絵、高蒔絵などの技法を得意としています。
駿河蒔絵の斬新なデザインと、駿河漆器の変わり塗りの多様さが相まって、静岡は特色ある漆器産地として知られています。

アクセサリー制作中の職人手元

静岡の名工

静岡市では、伝統工芸の職人として優秀な技術を有し、産業の発展と技術の継承に顕著な功績を持つ方を、「静岡市伝統工芸技術秀士」として指定しています。駿河蒔絵の職人で指定を受けているのは、以下の2名です。

諸井 治郎

長谷川 雅英

諸井治郎 氏 作:漆額皿「富士」

駿河蒔絵を購入したい方へ

駿府楽市では、店頭で様々な工芸品、特産品、土産物を取り扱っています。

  • 場所:静岡市葵区黒金町47 JR静岡駅ASTY西館
  • 電話:054-251-1147

詳しくは、駿府楽市ホームページへ
駿府楽市(外部サイトへリンク)

駿府楽市

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お問い合わせ

経済局商工部産業振興課地場産業係

駿河区曲金3-1-10

電話番号:054-281-2100

ファックス番号:054-284-3987

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