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更新日:2025年4月7日
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合流改善2.合流式下水道と分流式下水道の長所と短所
合流式下水道
【長所】
- 布設する管が1本で済むため、施工が容易であり、また経済的である。
- 少しの雨であれば、雨水の汚れ(※1)も浄化センターで処理することができる。
【短所】
- 大雨で雨水の量が増えると、雨で希釈された未処理の下水やきょう雑物が雨水吐[うすいばき]から公共用水域に放流されてしまう。
- 道路上にある集水桝[ます]を通して下水の悪臭が出てくる。
(※1)雨の降り始めに合流管に入ってくる雨水(=初期雨水[しょきうすい])は、道路上の汚れ(=きょう雑物)が混ざっているため汚れの程度は大きいです。
分流式下水道
【長所】
- 大雨の時でも汚水は、全て浄化センターで処理することができる。
【短所】
- 雨水の汚れ(※1)は、そのまま河川などへ放流される。
- 布設する管が2本必要となり、道路幅が狭い場所では施工が困難であり、費用も大きくなる。
雨水吐とその仕組み
「雨水吐」とは、合流式下水道で整備した区域において、大雨による大量の雨水が合流管に流入して、浄化センターなどの施設に支障をきたさぬよう、処理能力以上の下水の流入を抑える施設をいいます。
合流管やポンプ場にいくつか設けられ、晴天時の汚水量の3~5倍(※2)以上の雨水が管に流入すると、雨水で希釈された下水が浄化センターで処理されることなく、雨水吐の堰[せき]を越流して河川や海などの公共用水域に排出され始めます。
(※2)全ての雨水吐で構造や堰の高さが異なるため、箇所毎で違いがあります
きょう雑物
「きょう雑物[ざつぶつ]」とは、下水に含まれる固形物をいいます。
家庭や商店からの排水に含まれる油や調味料が固まったオイルボール、トイレットペーパー、道路上のゴミ、木の葉、タバコの吸殻などを指し、希釈された下水に混ざって公共用水域へ放流されてしまいます。