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更新日:2024年5月22日

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路線バスの現状と維持に向けた取り組み

路線バスは、生活を支える移動手段であり、道路渋滞を軽減させる重要な交通インフラです。
このページでは、静岡市内を走る路線バスの現状と維持するための取り組みについてご紹介します。

 市内を走行するバス会社

静岡市内では、4つのバス会社が路線バスを運行しています。不特定多数の乗客の命を乗せて走る路線バスは、道路運送法の規定により、国土交通大臣の許可を受けたバス会社によって運行されています。

しずてつジャストライン株式会社

しずてつジャストラインは、静岡市内全域の路線バスを担うバス会社です。「静鉄バス」の名称で親しまれており、静岡市内では、42路線を運行しています。

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静鉄バスホームページ(外部サイトへリンク)

日本平自動車株式会社

日本平自動車は、東静岡を中心に、「大谷線」、「東豊田線」、「動物園に行こう!!線、行ってきました!!線」の3路線を運行しています。

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日本平自動車ホームページ(外部サイトへリンク)

山梨交通株式会社

山梨交通は、山梨県甲府市に本社を置くバス会社です。静岡市内では、清水区蒲原地区で「大北・蒲原中学校線」1路線を運行しています。

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山梨交通ホームページ(外部サイトへリンク)

株式会社KMSバス

KMSバスは、駿河区で長田地区コミュニティバス(丸子小坂線)1路線を運行しています。現在は実証運行の段階ですが、路線バスとして継続的に運行することを目指しています。

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長田地区コミュニティバスホームページ(外部サイトへリンク)

 路線バスの課題

現在、多くの路線バスにおいて、減便や廃線の危険があります。その主な原因は次の2つです。

乗客数の減少

路線バスの乗客数は、昭和44(1969)年をピークに減少を続けており、現在の乗客数はピーク時の5分の1にまで減少しました。主な原因は2つです。
1つ目は、昭和40年代以降に、自家用車が普及したことです。
2つ目は、静岡市の人口減少・少子高齢化が進み、バスのヘビーユーザーである通勤・通学の利用者層が減少したことです。特に近年は、コロナ禍による外出自粛やリモートワーク普及等により、乗客数が落ち込みました。

乗客数の減少は、運賃収入の減少、採算性の悪化、サービス水準の低下を招き、更なる乗客数の減少に繋がります。採算が取れない赤字路線は、民間のバス会社単独では運行を維持することが困難となり、減便や廃線の可能性があります。一方で、近年は高齢ドライバーの免許返納が進み、路線バス維持の重要性は高まっています。

運転手不足

路線バスを運転できる大型二種免許保有者数は、全国的に減少・高齢化の傾向があります。また、平成31(2019)年4月の改善基準告知(自動車運転業務については令和6年4月から適用)により、運転手の残業時間の上限が定められ、これまで以上に運転士不足が加速しています。各バス会社では、労働環境の改善、女性運転士の積極的な採用、養成運転士の採用、研修の充実、路線やダイヤの再編など、運転手不足解消に向けて様々な取り組みを行っています。

 路線維持に向けた取り組み

減便や廃線を最小限にとどめ路線バスを安定的に維持するため、静岡市では主に次の取り組みを行っています。

赤字路線への支援

赤字でも生活に欠かすことができない路線を維持していくため、静岡市は補助金を支出することで、バス会社を支援しています。

静岡市バス路線維持費補助金

バス会社が運行する路線のうち、およそ半数の路線が赤字を抱えています。赤字路線は、民間のバス会社単独では運行継続が困難なため、静岡市が運行経費の一部を補助金にて補填しています。静岡市が1年間に支出するバス路線維持費補助金の額は、およそ4億円です。

補助金交付先 補助路線数・年間補助額

2021年度

2022年度

2023年度

しずてつジャストライン

市町単独補助系統

18路線

36,187万円

20路線

33,246万円

21路線

39,145万円

しずてつジャストライン

地域間幹線系統

1路線

289万円

1路線

743万円

1路線

387万円

山梨交通

市町単独補助系統

1路線

119万円

1路線

126万円

1路線

142万円

合計

20路線

36,596万円

22路線

34,115万円

23路線

39,674万円

表データに関する注釈・資料

交通空白地への対応

バス会社が廃線した地域や参入できない地域、いわゆる「交通空白地」の生活交通を確保するため、NPO法人や静岡市が路線バスを運行しています。

NPO法人による路線バスの運行

従来路線バスはバス会社のみ運行可能でしたが、平成18年10月の道路運送法の一部改正により、地元地域のNPO法人等が主体となり自家用車でバスを運行する「自家用有償旅客運送」が可能となりました。静岡市では、交通空白地有償運送事業費補助金により、NPO法人のバス運行費や車両購入費の一部を補助しています。現在、葵区の清沢地区において、NPO法人フロンティア清沢による予約制バス「やまびこ号」が、静岡市の補助を受けて運行しています。

補助金交付先 補助路線数・年間補助額・年間乗客数
2021年度 2022年度 2023年度

特定非営利活動法人フロンティア清沢

1路線

23万円

1,429人

1路線

36万円

1,065人

1路線

50万円

1,213人

表データに関する注釈・資料

静岡市による路線バスの運行

バス会社、NPO法人等による路線バスが提供されない地域については、静岡市が運営主体となって自主運行バスを運行しています。現在静岡市では、葵区井川地区、清水区両河内地区、清水区由比地区、清水区蒲原地区において、4路線を運行しています。

自主運行バス 年間赤字額・年間乗客数
2021年度 2022年度 2023年度

井川バス

3,078万円

3,705人

2,838万円

3,374人

2,771万円

3,291人

両河内線

5,044万円

26,394人

5,213万円

19,353人

5,066万円

19,665人

ゆいばす

1,245万円

5,425人

1,256万円

5,630人

1,219万円

6,553人

由比・蒲原病院線

1,281万円

9,715人

1,404万円

11,403人

1,337万円

12,821人

合計

10,650万円

45,239人

10,712万円

39,760人

10,395万円

42,330人

表データに関する注釈・資料

  • 万円未満切り捨て
  • 年間赤字額:運行収入から運行経費を差し引いた額で、赤字分は静岡市が負担
  • 過去・詳細の収支及び乗客数は、各ホームページへ

他市と連携した路線バスの運行

現在、葵区小布杉地区の生活交通は、藤枝市が運営する自主運行バスの朝比奈線によって確保されています。静岡市は藤枝市に対して、朝比奈線の運行経費の一部を負担しています。

自主運行バス 年間赤字額・年間乗客数
2020年度 2021年度 2022年度
藤枝市:朝比奈線

2,536万円

18,716人

2,830万円

18,076人

2,747万円

23,889人

赤字額のうち静岡市負担分 98万円 107万円 102万円

表データに関する注釈・資料

路線バスの利用促進

路線バスを利用することは、公共交通を作り、守り、育てることに繋がります。また、環境配慮、道路渋滞緩和、交通事故軽減などが期待できます。

C&BR(サイクル&バスライド)の整備

バス会社と連携してバス停の近くに駐輪場を作り、バスが使いやすい環境を整備しています。

市内のC&BR一覧

葵区
瀬名新田東部団地瀬名川千代田小学校前麻機麻機北美和中学校前美和団地前安倍口団地北安倍口新田秋山町山崎羽鳥

駿河区
丸子営業所手越原大浜西脇中島上公民館前登呂南登呂2丁目南東大谷

清水区
忠霊塔前折戸車庫但沼車庫前

静鉄バス路線図(C&BR配置地図)(外部サイトへリンク)

ノンステップバスの導入

子どもや高齢者でも乗りやすい、段差のないバス車両の導入を進めるため、バス会社に対して、ノンステップバス購入費の一部を補助しています。

静岡市の路線バス車両のノンステップバス導入率

2020年3月末 2021年3月末 2022年3月末 2023年3月末 2024年3月末
73.2% 75.1% 77.0% 80.3% 83.1%

 市内の路線数と分布

上記の取り組みを踏まえ、現在静岡市内では、4つの運営主体により53路線が運行を維持しています(2024年4月1日時点)。引き続き、生活に必要な路線バスの維持に努めていきます。

運行主体 運行している地域 路線数
バス会社 市街地:市内全域 45路線
山間地:葵区梅ヶ島・大川地区 2路線
NPO法人 葵区清沢地区 1路線
静岡市 葵区井川地区 1路線
清水区両河内地区 1路線
清水区由比・蒲原地区 2路線
藤枝市 葵区小布杉地区 1路線
合計 53路線

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お問い合わせ

都市局都市計画部交通政策課生活交通係

葵区追手町5-1 静岡庁舎新館7階

電話番号:054-221-1025

ファックス番号:054-221-1060

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