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更新日:2026年3月5日

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長沼滋雄議員の質問への答弁概要

第5次総合計画について

都市の持続可能性のための施策について

急速な人口減と財政難の克服のための今後の静岡市の「積極投資」の在り方について、持続可能な都市の建設のためには、大規模施設整備よりも、人材や教育、先進的な企業の誘致、コンテンツの充実などに力を入れていくべきではないか。

2日前、同じ会派の浜田議員にお答えしましたように、現在の静岡市の人口減少は、危機的状況にあると認識をしています。危機管理の原則にのっとった対応が必要であると考えています。

危機時には、最悪の事態を想定し、初動全力でやれることはすべて全力でやることが必要です。AよりもBの方に力を入れていくべきなどと言っているときではありません。

人材育成や教育は、個人にとっても、社会にとっても、未来への投資です。

その重要性については、議論の余地はないでしょう。

しかし、人材育成や教育の改善効果はすぐには出てきません。その間にも人口は流出し続けます。

即効性があるというご意見もあるでしょう。

たとえば2日前に、杉本議員の質問の中で紹介のあった、人口21万人の流山市です。確かに参考となる良い取組を行っています、人口増にも効果が出ています。

しかし、流山市のある南流山駅は、上野駅からつくばエクスプレスで27分、運賃600円。清水区が人口22万人で同規模だからと言って流山市と同じことをすれば同じような効果がある、というわけにはいきません。

人材育成について静岡市は、市内高校卒業者数に対する市内大学定員数の割合を示す大学収容率は104パーセントあるなど、人材育成には強みがあるまちです。

しかし、いくら優秀な人材を育成してもその人たちが活躍する場所がなければ、このまちに残ってもらえません。

人材育成が必要、教育が大事、そのとおりです。しかし、一般論で問題が解決するものではありません。

先進事例を参考にしつつ静岡市においても具体的な取組を加速をしていきます。

先ほどの福地議員のご質問に対し、教育長がお答えしたのもその一例です。

あれかこれかではなく、あれもこれもやらなければなりませんが、なんでもかんでもやればいいというものではありません。

静岡市の人口減少の原因は何かを根底まで探り、その原因の一つひとつに対し、的確な対策をとっていくことが必要です。

原因の一つとして、これまで静岡市が財政規律を重視するあまり、新たな雇用の創出や所得の向上につながる投資を十分に行ってこなかったことがわかりました。

人口減少社会においては、目先の財政規律を重視しすぎて、将来の成長や所得を生む投資を抑制すると、新規の雇用と所得が創出されず、地域経済の規模は縮小し、個人所得も減少し、それが人口減少につながり、地域経済の縮小を加速するという悪循環に陥ります。

静岡市では、長年学生数が多いにも関わらず、若者にとって魅力的な仕事や雇用の創出が不足し、若年層の市外流出が続いたことで、他の政令市、県平均と比べても厳しい人口減少率に直面しているといえます。

繰り返しになりますが、今は危機下にあります。

静岡市に求められていることは、どうやって魅力ある雇用や所得を今すぐに創出するかです。

あるいは若い世代の皆さんに、静岡市には将来自分の夢や希望が叶う仕事ができそうだと思ってもらえるようにするかです。これが大事です。

また議員は先進的な企業の誘致、コンテンツの充実に力を入れるべきというお考えです。これもそのとおりです。だから職員みんなで力をいれて取り組んでいます。

市内企業のDX推進や、スタートアップで活躍する高度専門人材の育成などを進めています。新たな企業立地用地の創出やデジタルエンタテインメント産業の集積に積極的に取り組んでいます。

具体的効果も出てきています。

日本サイバーディフェンスという会社が静岡に進出し、アソシアの地下1階にオフィスを構えることになりました。

A440というAR、XR、デジタルツインなどに関する高い技術力を有する会社は、本社を東京から静岡に移すことになりました。

これらは産業基盤強化本部の職員の皆の思いと行動、とりわけ現場でこれらの会社と信頼関係を築いてきた、たとえば常川さんという職員の強い思いと、具体的かつ的確な行動がなければ実現できませんでした。

それらは今紹介した2つの会社の、トップ、社長がそう言っています。

大規模施設の整備は、そのためには重要な役割を果たすものです。アリーナは確かに箱物です。しかしその経営は、貸館ビジネス、すなわち1日の使用量はいくらで稼ぐというそういうビジネスではありません。

ソフトハードが一体となって様々なコンテンツを作り出し、そして経済社会効果をもたらそうとするものです。その効果というのはアリーナ経営者にもたらす経済効果ではありません。

経済効果が社会全体に広がるか、いかに社会全体に広げていくかということが大事になります。

実際アリーナの整備が決まったことで、昨日のことですけど、アリーナという実空間とデジタルの仮想空間を融合させてこんなことをやってみたいという人に私は出会いました。

このようにハードによってソフトが育ちます。人が育ちます。人の心が動きます。ハードソフトの相乗効果が生まれます。

この際、ソフトの施策が賑わいづくりで思考停止してはなりません。私は職員にもいつも言っていますが、賑わいづくりという言葉は使ってはいけないと言っています。

この点で、昨日の松井議員のクルーズ船に関する指摘は的を射ていたと思います。クルーズ船の寄港数が増えて、日の出埠頭が賑わうのが重要なのではなく、市内への経済効果をいかに高めるかが重要だというご指摘でした。

行政の役割は賑わいを作ることではなく、人が集まるまちや投資、新しい経済活動が継続的に生まれる社会システムを作ること。いわゆるエコシステムと言いますが、企業や製品、サービス等が相互に連携し、新たな価値や収益を生み出し続ける仕組み、こういうエコシステムをいかに作るかが大事です。

次の日曜日には静岡マラソンが開かれます。私が市長に就任し、すぐに静岡マラソンの再開の予算が議決されました。1年目は参加者をやっと集めるということで、集客が苦労をいたしましたが、多くの市民の皆様、多くの関係者のご努力で、国内でも人気・評価の高いマラソンに育ててもらいました。

このように行政の土台作りによって社会みんなの力が動き、まさに社会の大きな力になって大きな社会効果が生まれます。大道芸ワールドカップはその先進事例でしょう。

そして青葉シンボルロードも、天野慎吾さんが一生懸命やっておられましたが、非常に大きな社会への人が集まる場所を作ってくれたと思っています。しかしその後青葉シンボルロードもほとんど手が入れられなくてボロボロの状態になっています。あれでは人がもっと来ると、ワクワクする感はなかなか持てないでしょう。

今、静岡市に求められているのは、あの分野かこの分野かという分野の選択ではありません。効果の高いものをあれもやるこれもやる。効果の低いことはやめることです。

そして効果の高いものも、いかにその効果を高めるかを考え抜くことです。

例えば大道芸ワールドカップも今年のはまたいろんな工夫があって、街のなかをいかに活性化をするかと、街に経済効果をいかにもたらすかということで、運営方法も変えるということを伺っています。

アリーナができたらこのアリーナで自分を表現したい、あるいは自分の技術をいかしてこのような演出をしてみたい、という人が増え、またそういう人が市街からも集まってきます。

このようにアリーナの存在によって人や企業の心・行動が変わります。

このように大規模施設整備は単なるモノ、箱、ハードでなく人材が育つ社会システムづくりにつなげていかなければなりません。

そういった仕組みをこれからしていきたいと思います。

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