印刷

ページID:56228

更新日:2025年6月26日

ここから本文です。

井上智仁議員の質問への答弁概要

目次

市長のめざすまちづくりについて

第4次総合計画について

質問と答弁の概要

質問:4次総を見直すうえで、市長はどのような考え方で、どの程度の将来(期間)を見据えた計画とすることを考えているか

4次総については、4次総に限らず、総合計画というものは、政策を作っていくわけですが、その際には、将来人口というものは非常に大きな課題に、そして、一番の基礎になります。
例えば、市営住宅の供給で考えてみると、市営住宅の供給目的は、必要な方に届けるということで、これは不変だと思いますが、将来の定住人口が変わると供給量は変わり、必要な予算も変わります。
従って、総合計画については、将来人口を、特に将来の定住人口をどう推計していくのか、どう考えるのかが、基礎中の基礎ということになります。

今の4次総ですが、その将来定住人口に課題があるということになれば、その点をしっかり分析した上で、政策全体を見直していくことが必要だと思っています。
その際には、その将来とはいつなのかということも非常に重要です。
4次総をどの程度、将来期間を見通した計画とするのかということですが、まず、政策を考える際には、目指す将来像を描き、将来、日本や世界は、どのような時代になるのか、いわゆる時代認識を持った上で、現実に立ち戻り、未来像を実現するために何をやらなければならないのかと、道筋を考えていくという考え方が必要となります。いわゆるバックキャスティングという考え方が大事です。

まず、時代認識、すなわち、今はどういう時代であるのかについてですが、他の政令指定都市に比べて、静岡市の人口減少は非常に、急速に進行しており、深刻な人口減少社会に直面しています。
さらに、私は知能革命の時代と呼んでいますが、AIが急速に発展し、知能革命の時代を迎えており、それに対応していかなければならないと考えています。
そういった点で、このAIの出現というのは、ITの延長上ではありますが、AIの進展、発達により、科学技術が大きく変わってきたという点でも、時代の転換点にあると考えています。
そういう中でも、将来について、将来を担う子供たちや若者が、「このまちの未来は明るい」と、夢を抱き、希望が持てるまちを実現していく必要があります

一方、静岡市では、若者に魅力的な仕事づくり、まちづくり、若者が楽しめる文化づくりのための施策や取組が十分ではなく、それが人口減少や若者の流出を助長してきたと考えています。
このような時代認識を持って、将来の目指す未来像からバックキャストし、静岡市における人口減少のあり方、そして、住み方、働き方の未来を見通したまちづくりを行っていくことが重要です。
例えば、東静岡地区のアリーナの整備ですが、このアリーナ整備は、アリーナ単体で考えるのではなく、アリーナ整備をきっかけとして新たな投資を呼び込み、商業施設やホテル、などの投資が進んでいくこと、そして県が進める新県立中央図書館との相場効果を生み出し、人が集まる魅力的なまちづくりの実現を目指していきます。
その際には、新しい交通体系、例えば次世代モビリティといったものを導入し、誰でも移動しやすく、住みやすいまちづくりにも取り組んでいく必要があります。
また、静岡都心においても、商業の場ではなく、これも何度か申し上げていますが、「職・住・商・学・遊」近接のまちづくりを進めていくことで、若者が働き、暮らし、楽しめるようなエリアへの転換を進めていきます。
このように、人口減少や科学技術の進展などの時代の認識を踏まえ、魅力的なまちづくりを行っていくには、少なくとも20年後の目指す姿と、それをどう実現するのかという道筋を描いて、実行していく必要があると考えています。

この目指す姿は、4年や5年という期間で実現できるというようなものではありません。少なくとも、1つの目安が立つためには、10年程度の期間が必要ではないかと思っています。
従って、今回の4次総の見直しにあたっては、現在は2030年までの計画期間となっていますが、計画期間を5年延伸し、2025年から10年後の2035年までを1つの目標年度として、そこまでにどんなまちを作っていくのかということを考えていく必要があると考えています。

ページの先頭へ戻る

質問:市民や議会の意見をどのように聴取し、4次総の見直しを進めていこうと考えているか

私は、市政運営を行う上で、「根拠と共感に基づく市政」が重要であると、お伝えしてきました。

社会全体の力を活用した共創が大事ということであり、この「根拠と共感に基づく市政」ということをお伝えしていますが、まちづくりとはまさにそういうことで、市役所が何とかやってまちづくりが進むというものではなく、社会全体の力を活用した共創によるまちづくりが必要だと思っています。
そういう時には、市民の皆様が、「この市政なら一緒にやってもいいな」「この市政なら一緒に動いてみよう」と思ってもらえるような市政が、つまり市政への信頼が欠かせないと思っています。
そして、その信頼を築くためには、市政に対する共感が必要だと思っています。

その共感をどのように得るかということですが、やはり市の取組を分かりやすく、納得できる根拠を持って、説明するということが大事だと思います。
論理的にこうこうこうだと言うことだけが大事なのではなく、共感を得るということは、これは共感、心の問題ですから、「市民の幸せのために、こういうまちづくりをしたいんだ」ということを心を込めてお伝えをするということです。
単に表面上ではなく、本当にそう思った上で、いいまちづくりをしていこうということを、私だけではなく、市の職員が様々な場で、市民の皆さんにお伝えをした時に、それが響くかどうかが非常に重要であると思います。
従って、論理的な説明には、もちろん根拠に基づいた説明が必要ですが、その根拠を小難しく説明するのではなく、「ああなるほどね」「そういう気持ちであるならば、自分は意見は違うが一緒にやろうか」という共感が得られるということも、大事ではないかと思います。
そういった考えから、静岡市では、市が置かれている状況や目指す将来の姿、その実現に向けて、なぜ今その取組が必要なのかといったことについて、市民の皆様に根拠を示しすることが必要なことから、市公式ホームページに「市政運営の基礎情報」を公開しています。

この公開情報の基礎となるのは、先般、市議会の皆様にご説明した資料ですが、その後、職員と一緒に、この根拠づくり、各個別の政策について資料づくりを行っています。
この資料は、現在、1,350ページぐらいありますが、例えば、この議会の中で、色々なご質問をいただき、「どう考えてるんだ」というお話があり、答弁を申し上げますけども、その答弁した結果は、パワーポイントの形でまとめて、「市政運営の基礎情報」の中に入れておく、こういうことを繰り返していくことが大事だと思います。
そうすると、市が何を考えているのかは、その資料を見れば、例えば、子育てや教育分野では、何が基本認識で、何をやろうとし、その根拠は何かということを、ご理解いただける基礎情報になると思いますので、こうしたことを続けていくことが大事だと思います
これを続けること、資料づくりの過程、根拠に基づいた資料づくりが、市の職員の政策形成力や政策執行力につながると思います。
しっかりとした「市政運営の基礎情報」を充実させつつ、4次総の見直しの方向性を整理し、7月頃にはパブリックコメントとして、お示ししたいと思います。

その後は、パブリックコメントで方向性についてご意見をいただいた上で、そこから中に入ってくような検討を行い、その後、基本計画の骨子案といったものを、市民や市議会の皆様にお示しして、ご意見を頂戴する。
そして、できましたら来年2月の市議会定例会で、基本計画の見直し案を議案として上程したい、このようなスケジュールで考えています。
ただし、これは今そのように考えているということであって、先ほど言った方向性をお示しした時に色々なご意見が、あるいはその後、基本計画の骨子を作ったときに色々なご意見があり、それに対応するため、調整や変更が必要となります。
その流れ通りに行くとは限りませんが、目標としては、そういった流れでやっていきたいと思っています。

このように、根拠をしっかりお示しをした上で、市民や市議会の皆様のご意見もしっかり伺って、ご理解と共感を得て、4次総の見直しを着実に進めていきたいと思っています。

ページの先頭へ戻る

お問い合わせ

総務局市長公室広報課 

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?