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更新日:2026年6月25日

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佐藤成子議員の質問への答弁概要

目次

市長の政治姿勢について

これまでの市政運営について

これからの市政運営の方向性について

質問と答弁の概要

質問:市長は、市長任期の1期目の3年間をどのように評価しているのか。

まず、「市長任期1期目の3年間をどのように評価しているのか」についてですが、

私は、市長就任時に、目指す社会の姿として「安心感がある温かい社会」を掲げ、その実現に当たっては、根拠と共感に基づく政策執行による「共創」を進めていくことが重要であると述べました。

その理由は、静岡市は人口減少が政令指定都市の中でも最も深刻である状況で、これまでの延長上の政策や仕事の進め方をしていては社会課題に十分に対応することが困難である。それにもかかわらず、静岡市政の政策執行力は弱いと言わざるを得ない、と市長就任前の市の組織の外から見ていてそう認識していたからです。

いかに適切な政策であっても、それを着実に執行し、成果、良い結果を出さなければ、市民生活の向上にはつながりません。

政策そのものや政策形成力についても問題はありましたが、まず政策執行力の改善からはじめることにしました。

具体的には静岡市の組織文化、すなわち長年蓄積されてきた個人の意識・ものの考え方捉え方、それに基づく仕事のやり方を変えなければ政策執行力は改善しないという考えのもと、日々の業務の中で具体的な見直しを重ねてきました。

日々、数えきれないほどの指摘をし、良い結果を出す方法を示してきました。

たとえば、現実を直視していない、そのやり方では良い結果は出ない、なぜ旧態依然の規則行政を行っているか、なぜそのような縦割りの取り組みに終わり、他部局と連携しないのかなどです。その際、根拠の明確化と論理のつながり、逆に言うと論理の飛躍がないことを徹底しました。

この結果、政策の執行に当たり、難しい、検討しますとして何もしない、ではなく、問題を解決することが私たちの仕事との意識改革をし、結果を出すためより適切な執行方法を考え抜くことが庁内に定着しつつあります。

例えば、最初に行ったのは危機管理の分野でした。

災害対策本部の運用を「現状報告の場」から「現状と将来予測から、今、何をすべきか判断する場」へ転換するとともに、「最悪の事態の想定」や「初動全力」といった対応の徹底が庁内に浸透してきたと認識しています。

長年停滞してきた個別の課題についても、課題の発生原因を根底まで探り、その上でどうすれば解決できるかを考えて解決法を見い出し、意思決定を行い、執行に移しました。

例えば、清水庁舎の整備については、2011年の東日本大震災をきっかけに耐震性能等の課題が判明したのち、整備方針が二転三転していました。私が市長に就任し、精緻な耐震診断を行うことの必要性を認識し耐震診断を実施するとともに、現庁舎の改修案と移転・新築案を比較し、清水駅東口への移転・新築・民間との合築による費用縮減案での計画を決定しました。

その他にも、海洋・地球総合ミュージアムの整備については、契約締結後、物価高騰等により建設費が大幅に増加する中で、この事業が抱える事業構造や契約上の条件を分析し、最終的には事業継続は困難と判断し、契約解消に向けた協議を進める方針を決定しました。

また、城北公園のパークPFIについては、当初計画に対する市民の懸念を踏まえ、意見公募アンケート、対話や意見交換を重ねながら公園のあり方や整備内容について見直しを行い、新たな再整備計画の案を公表しました。

次にアリーナ整備については、整備方針が約30年にわたり定まらないという状況の中で、必要性の検証や事業手法の検討、地元との合意形成に取り組みました。その結果、整備の方針を決定し、事業化を経て事業者の決定に至るなど、実現に向けて事業を着実に前進させました。

清水駅東口のまちづくりについては、これまで活用されてこなかった清水製油所跡地について、エネオス社との協議を整え、土地取得と事業手法について合意を得ました。その上で、土地区画整理事業への参画を決定し、低未利用地の利活用に向けた土台を整えました。

これらは、視覚的にわかりやすいまちづくり分野の取組ですが、それ以外のすべての分野において、社会課題を認識しながらも、十分に対応できていなかったことについて、新たな取組を進めてきました。

たとえば、終活支援については、緊急時の連絡先情報の事前登録や葬儀・財産管理に関する契約の見守りなど、人生の最終段階における不安に寄り添うという、全国でも前例のないきめ細かな支援を新たに導入しました。

この終活支援については、市の職員は、関係課と協力して、みんなで、「こうやった方が良いのではないか」、「いやこうやった方が良いのではないか」と良い方法を一生懸命に考え抜いてくれました。縦割りで同じ課の中でも、隣の係とは所管が違うので連携しないこともあった市長就任時には考えられなかったことです。

このように、これまで静岡市として結果が出せていなかった課題についても、必要な分析と検討を行った上で、意思決定を行い、その解決に向けて具体的に前進させてきました。

市政の上で大事なことの一つは、良い結果を出すこと。そのためには、良い結果を出すための執行管理力、いわゆるプロジェクトマネジメント力が必要です。現在に至っても、今週も毎日、「そのやり方では上手くいかない。こういうやり方をしなければいけない。」と指摘しています。

したがって、私としましては、この3年間の私の仕事の評価として、

「政策の執行力は相当改善され、良い結果が出せるようになり、市政運営の土台が築かれつつある」と評価している一方で、まだまだ日々絶え間なく進歩し続けること、逆に言うと旧態依然を変えていくことが、必要です。まだ道半ばと認識しています。

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質問:「静岡市社会の大きな力と知を活かした根拠と共感に基づく市政変革研究会」での成果についてどう捉えているのか。

この研究会は、地球環境の世紀や知能革命の時代など大変革期において、山積する地域課題の解決や新たな静岡市の価値の創造を行うという共創を進めるためには、 市政の変革が必要であるとして、その名前のとおり「社会の大きな力」×「世界の大きな知」を活かして、根拠と共感に基づく 市政運営についての研究を行うことを目的に、市長就任直後の2023年5月に 設置した組織です。  

研究会では、人口減少対策をはじめとし、DX、GX、 BX、子育て、教育など、多岐にわたる分野において分科会を設置し、委員の持つ「世界の知」を職員の政策形成力に取り込むとともに、政策執行方法についても委員の助言を得て、より実効性が高い政策の研究を進めてきました。この研究会での取組を通じて得ることのできた成果としては、主に次の2つです。

 

1つ目の成果は、職員の意識改革と政策形成能力の向上です。研究会や分科会による研究では、具体的な政策形成とその執行による成果の確認までを行っています。発足からの3年間で、様々な取組が生まれました。

いくつかご紹介いたしますと、2050年の静岡市の人口の独自予測に繋がった静岡市の人口減少要因分析と対策に向けた調査研究」や、複数の行政手続をオンライン上の一つの窓口でまとめて行える「ワンストップ型デジタル行政サービス」の構築などが挙げられます。

このように、新たな取組が数多く生まれていることは、大きな成果であると考えています。

また、多くの取組が生まれている背景としては、職員の意識改革が関係しています。

従来の静岡市役所では、所属ごと、制度ごとの縦割りの取組に陥りがちでしたが、研究会の設置によって、複数の局の職員からなるチーム組織で政策研究が進められることで、職員に局をまたいだ連携の意識が定着してきました。

各分科会は、若手職員が中心となり組織されています。参加する職員は、管理職が常駐しないフラットな組織環境で、自律性と責任感を持ち、「世界の知」を取り込みながら主体的に研究に取り組んでいます。

その結果、若手職員による多角的な視点での政策検討が進められるようになり、静岡市全体の政策形成能力の向上に繋がっています。

とりわけ若手職員の能力の向上は、今の組織を土台にして、これから先も、長く進化し続け、市全体の力になると期待しています。

 

2つ目の成果は、職員の政策執行能力の向上です。

これには、委員の多くが、政策形成ではなく、政策執行やプロジェクトマネジメントに深く関わった経験があることが影響しています。政策が「絵に描いた果実」と化すのではなく、どうすれば政策執行により果実として収穫できるかを委員には職員と一緒に考えていただいています。

また、これらの経験から、職員の政策形成力・執行力の両面において、職員の職務に取り組む姿勢に大きな変化が出てきています。  

研究会や分科会への参加を通じて、職員には、「社会課題を複合的かつ根底から捉える視点」や「外部の知見や民間の力を積極的に取り込む姿勢」、「社会の力の協働による共創」が根付き、さらにそれが各所属にも波及し、全庁的にも広がっています。

こうした職員の変化が、静岡市全体の政策形成・執行能力の向上に繋がり、市政を持続的に変革させていく基盤になると考えています。

この流れをさらに強化することで、社会課題の解決や、新たな静岡市の価値、魅力の創造に繋げていきます。

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質問:今後の市政運営における課題は何と捉えているか。

ご質問の市政運営の課題とは、市政の政策課題ではなく、市政を運営していく上での課題であるとしてお答えします。

先ほど申し上げたとおり、この3年間で、まず1年目は、良い結果を出すのが仕事という意識改革と、結果を出す力、すなわち「政策執行力」の変革を進めてきました。そして2年目からは、「政策形成力」の変革を進めてきました。その結果、課題の解決に努力をする前に「難しい」で思考停止するのではなく、「課題の解決のための方法を考え抜く」という仕事のやり方が庁内に浸透してきています。

また、課題に対し、「現実を直視し」、その原因を「なぜ、なぜ」と根底まで深掘りして分析を行う意識や行動が根付いてきました。それが、根拠に基づく政策形成力につながっています。

こうした状況を踏まえ、基本政策そのものを見直すこととなり、5次総の策定など、新たな政策形成につながりました。

この結果、5次総が策定され、そして、良い結果を出すための執行力という市政運営の土台は構築されつつあります。

しかし、まだまだ市政変革は途上にあります。まず政策執行の面においては、これまでの執行力の変革により、プロジェクトマネジメント力は確実に高まっていますが、まだ 一部にとどまっています。

各部局、各職員の全てに定着しているものではないことから、まだまだ地道な改善が必要です。庁内全体、職員一人ひとりに新しい仕事のやり方が定着し、どの分野においても適切に実行し、結果を出す状態ができるようにしていくということが重要であると考えています。

一方で、こうした政策執行力の向上を着実に進めていくことは重要ですが、どれだけ庁内における執行力を高めたとしても、行政だけで地域の課題を解決しても政策の効果は広がりません。

しずおか一輪プロジェクトをご紹介いただきましたが、社会の大きな力を活かして新しい価値を共に創っていくという共創が不可欠であると考えています。

社会には、それぞれの立場で地域を良くしたいと思い、行動している方々がたくさんいらっしゃいます。

行政は、こうした社会の思いと行動が十分に発揮されるよう、仕組みや土台を整え、下支えし、伴走し、一緒に汗をかくことが重要です。

このような取り組みが重要ですが、さらに、重要なことは職員一人ひとりが自ら考え、主体的に行動し、結果を出していく力を高めることです。

それがあれば、職員が現場で市民の皆さんと直接お話をすることになりますから、職員の社会との共創力が高まることになります。私が個別に指示をしなくても、自律的に結果を出す能力を組織全体として身に着けていくことが重要で、それこそが市政運営の課題であると考えています。

 

 サッカーのワールドカップで日本代表の森保監督は、日本 チームはカメレオンのように戦うと言っています。

行政においても、これまでのやり方や一つの方法に固執することなく、社会の変化や時勢の動向、市民の皆様の意見・意向を的確に捉え、取組を不断に、柔軟に見直し、その実行と効果や反応の検証を繰り返しながら、政策の実効性を高めていくことが求められます。

例えばですが、市内の高校生から放課後、近くに静かに学習する場所がないので、何とかならないかという提案を受け、早速、茶木魚(ちゃきっと)とアイセル21の一部を夕方、学生の学習場所に開放しました。これは、市の職員が、さっとやってくれたという話でありますが、このように市民からの提案が良いものであれば、すぐにそれを実行する、という姿勢が根付いてきました。

このように、今後は、社会全体の力による共創の取組を一層強化し、良い結果を出す市政運営を実現していきたいと考えています。

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