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更新日:2024年2月15日
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ロタウイルス感染症予防接種について
ロタウイルス感染症とは
ロタウイルスは、世界中どこにでもみられるウイルスで、年齢にかかわらず何度も感染するウイルスです。非常に感染力の強いウイルスで、衛生状態に関係なく5歳までにほとんどすべての乳幼児がこのウイルスに感染します。
このウイルスに感染した場合、初めての感染時に最も症状が重くなります。その後、感染を繰り返すことによって症状は次第に軽くなり、感染しても症状が出ない場合もあります。
5歳未満の乳幼児が感染すると症状が出ることが多く、その主な症状は急性胃腸炎です。ときに脱水、けいれん、肝機能障害や腎不全、脳症等の合併症が見られることもあります。
接種方法
ロタウイルスワクチンには、2種類のワクチンがあります。どちらのワクチンも注射ではなく、経口ワクチン(口から飲むワクチン)です。
どちらのワクチンを接種しても同様の効果がありますが、原則として接種開始から完了まで同じ種類のワクチンを接種しますので、どちらのワクチンを使用するかは接種医と御相談ください。
また、ワクチンの種類により、接種方法が異なりますので御注意ください。詳しくは、次のワクチンごとの説明を御覧ください。
経口弱毒生ヒトロタワクチン(ロタリックス)
<接種期間>
生後6週0日から生後24週0日まで
<接種方法>
27日以上の間隔をおいて2回接種
<注意>
ロタリックス、ロタテックとも初回接種の標準的な期間は生後6週0日から生後14週6日までです。生後14週6日を過ぎてから初回接種をすることは、安全性の観点からお勧めできません。
5価経口弱毒生ロタワクチン(ロタテック)
<接種期間>
生後6週0日から生後32週0日まで
<接種方法>
27日以上の間隔をおいて3回接種
<注意>
ロタリックス、ロタテックとも初回接種の標準的な期間は生後6週0日から生後14週6日までです。生後14週6日を過ぎてから初回接種をすることは、安全性の観点からお勧めできません。
ワクチンの副反応
主な副反応として、易刺激性(ふきげん、怒りっぽくなる)、下痢、嘔吐、発熱等があります。
また、ロタウイルスワクチンの初回接種後1週間程度は、腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)のリスクが高まることがあると言われています。
腸重積症については、次の項を御覧ください。
腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)とは
小腸と大腸がつながる部分で小腸が大腸の中にはまり込んでしまう病気で、ワクチンの接種の有無にかかわらず、0歳児が発症することが多い病気です。
腸が圧迫されることで血流が阻害され、腸の壊死、腸の穿孔(穴があく)を引き起こしたり、発見が遅れると命にかかわることもあります。
次のような症状が見られた場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
- 頻繁に泣いたり、不機嫌になる
- 嘔吐を繰り返す
- ぐったりとして顔色が悪くなる
- イチゴゼリーのような血便が出る