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更新日:2026年3月31日
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五種混合(ジフテリア・破傷風・百日せき・ポリオ・ヒブ感染症)予防接種
五種混合ワクチンによって、ジフテリア、破傷風、百日せき、ポリオ、ヒブ感染症のような重篤な疾患の予防ができます。生後2か月から初回の接種を行い、一定期間を経て追加の接種を行いましょう。
疾病について
ジフテリアについて
- ジフテリアは、ジフテリア菌により発生する疾病です。
- その発生は、最後に報告されたのが1999年であり、稀になりましたが、かつては年間8万人以上の患者が発生し、そのうち10%程度が亡くなっていた病気です。
- 主に気道の分泌物によってうつり、喉などに感染して毒素を放出します。この毒素が心臓の筋肉や神経に作用することで、眼球や横隔膜(呼吸に必要な筋肉)などの麻痺、心不全などを来たして、重篤になる場合や亡くなってしまう場合があります。
- ジフテリアにかかった場合、一般に10%程度の方が亡くなってしまうといわれており、特に、5歳以下や40歳以上の年齢の場合は重くなりやすく、最大で20%の方が亡くなってしまうといわれています。
破傷風について
- 破傷風は、破傷風菌により発生し、かかった場合に亡くなる割合が非常に高い病気です。
- 以前は新生児の発生もみられましたが、近年は30歳以上の成人を中心に患者が発生しています。
- 主に傷口に菌が入り込んで感染を起こし、毒素を通してさまざまな神経に作用します。
- 口が開き難い、顎が疲れるといった症状に始まり、歩行や排尿・排便の障害などを経て、最後には全身の筋肉が固くなって体を弓のように反り返らせたり、息ができなくなったりし、亡くなることもあります。
百日せきについて
- 百日せきは、百日咳菌によって発生します。
- 名前のとおり激しい咳をともなう病気で、1歳以下の乳児、特に、生後6か月以下の子どもでは亡くなってしまうこともあります。
- 主に気道の分泌物によってうつり、咳のために乳幼児では呼吸ができなくなり、全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。また、窒息や肺炎などの合併症が致命的となることがあります。
- 百日せきにかかった場合、一般に0.2%(月齢6か月以内の場合は0.6%)のお子さんが亡くなってしまうといわれています。
- また、肺炎になってしまうお子さんが5%程度(月齢6か月以内の場合は約12%)いるとされており、その他けいれんや脳炎を引き起こしてしまう場合もあります。
ポリオ(急性灰白髄炎)について
- ポリオ(急性灰白髄炎)は、脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、ポリオウイルスによって発生する疾病です。
- 名前のとおり、子ども(特に5歳以下)がかかることが多く、麻痺などを起こすことのある病気です。
- 主に感染した人の便を介してうつり、手足の筋肉や呼吸する筋肉などに作用して麻痺を生じることがあります。永続的な後遺症を残すことがあり、特に成人では亡くなる確率も高いものとなっています。
- ポリオウイルスに感染した場合、弛緩性麻痺を起こす割合は1%以下とされていますが、麻痺性の急性灰白髄炎を発症した場合には、一般に2~5%のお子さんが亡くなってしまうといわれています。
ヒブ感染症について
- ヒブ感染症は、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌によって発生する病気で、そのほとんどが5歳未満で発生し、特に、乳幼児で発生に注意が必要です。
- 主に気道の分泌物により感染を起こし、症状がないまま菌を保有(保菌)して日常生活を送っている子どもも多くいます。
- この菌が何らかのきっかけで進展すると、肺炎、敗血症、髄膜炎、化膿性の関節炎などの重篤な疾患を引き起こすことがあり、これらを起こした方のうち3~6%が亡くなってしまうといわれています。
- 特に、髄膜炎の場合は、生存した子どもの20%に難聴などの後遺症を残すといわれています。
ワクチンについて
1つのワクチンで5つの感染症を予防する効果が期待できます。それぞれの感染症に対する効果として知られているのは、以下のとおりです。
- ジフテリアに対して、ワクチン接種により、罹患リスクを95%程度減らすことができると報告されています。
- 破傷風に対して、ワクチン接種により、100%近い方が十分な抗体を獲得すると報告されています。
- 百日せきの罹患リスクを、ワクチン接種により、80~85%程度減らすことができると報告されています。
- ポリオに対して、ワクチン接種により、99%の方が十分な抗体を獲得すると報告されています。
- ヒブによる髄膜炎や髄膜炎以外の侵襲性感染症を減少する効果が期待でき、ヒブによる髄膜炎症例は激減しています。
- 五種混合ワクチンに関する情報は、厚生労働省のホームページ(外部サイトへリンク)でもご確認いただけます。
予防接種の概要
対象者
生後2か月から90か月に至るまで(生後7歳6か月を迎える日の前日まで)のお子さま
標準的な接種期間・回数
- 初回:生後2~7か月に至るまでの期間を標準的な接種期間として、20日以上(標準的には20~56日まで)の間隔をおいて3回
- 追加:初回接種終了後、6か月以上(標準的には6~18か月まで)の間隔をおいて1回
接種費用
無料
持ち物
- 保護者(同伴者)の身分証明書(マイナンバーカード等)
- 母子健康手帳
- 予防接種シール
予防接種シールをお持ちでない方は、「静岡市の予防接種シールをお持ちでない方へ」のページをご覧ください。
実施場所
- 予約が必要な場合がありますので、医療機関に直接お問合せください。
- 市外の医療機関で接種を希望する場合、事前に手続きが必要です。「静岡市外の医療機関でお子様が定期予防接種を受けるときは」のページから手続きをしてください。
ワクチンの安全性
国内で行われた五種混合ワクチンの臨床試験において報告された、頻度の高い副反応は以下のとおりです。
- 阪大微研製のワクチンでは、皮下注射の場合は発熱(37.5℃以上)が57.9%、接種部位の紅斑が78.9%、接種部位の硬結が46.6%、および接種部位の腫脹が30.1%でした。
- KMバイオロジクス製のワクチンでは、皮下注射の場合は接種6日後までに発現した発熱が65.2%、接種部位の紅斑が75.7%、接種部位の硬結が51.0%、および接種部位の腫脹が38.1%でした。
- また、五種混合ワクチンの臨床試験における発熱の頻度が他のワクチンより高いことについては、国の審議会において、他のワクチンとの同時接種の影響があり得るなどの指摘がありますが、五種混合ワクチンに係る安全性について大きな懸念は指摘されていません。