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更新日:2025年12月1日
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後藤哲郎議員の質問への答弁概要
質問と答弁の概要
質問:4次総見直しについて
SDGsについて
- SDGsの取組のこれまでの評価と4次総見直し後のSDGsの位置づけはどのようか。
答弁概要
4次総においては、「SDGsの理念を静岡市の政策・施策に取り込むことで、SDGsの推進に大きく寄与し、国際社会への責任を果たすとともに、公益性と事業性の両立を図りながら「世界に輝く静岡」を実現する」としています。このことは重要ですが、その際には、この政策・施策を実行し、結果を出すことが重要です。
私の座右の銘は、「知行合一」という言葉ですが、これは、行動を伴わない知識の追求ではなく、行動して初めてその知識を完成するというものです。
SDGsもまさに同じです。理念だけではなく、静岡市の課題の解決に取り組み、その結果が地域に、世界に広がっていくことが重要です。
そのため、静岡市だからこそできる、SDGsの世界モデルとなりうる「暮らし方と社会システム」をつくり、結果を出すとともに、それを世界へ発信していくことが必要であると考え、取り組んでいます。
いくつか取組をご紹介します。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」のターゲットの1つである「水関連災害を大幅に減らす」については、巴川の流域治水対策があげられます。
この取組に関する静岡市の経験・知見が世界銀行に高く評価され、今年の6月には、世界銀行東京ラーニングセンターからの依頼を受け、途上国向けの研修プログラムに参画することになりました。その後も、世界中から来訪が続いています。
SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」では、海洋環境の保全と持続可能な経済活動の両立が求められています。静岡市には、日本一深い湾であるある駿河湾と、海洋に関連する技術やノウハウを持つ企業が集積する「場の力」があります。
ただいま、後藤議員からもご紹介されましたように、この地域の場の力を活かして、「駿河湾・海洋DX先端拠点化計画」など、ブルー・トランスフォーメーションの取組を推進しています。こうした取組を通じて、静岡市の経済活性化だけではなく、世界の海洋問題の解決に貢献していくことが期待できます。
目標13「気候変動に具体的な対策を」では、様々な環境問題、CO2の削減等が求められています。2024年度から、出資を通じて環境課題の解決に向け先進的・先駆的な取り組みを行う企業との繋がりを持ち、共に社会実装に向けた取組を推進していくための「GX推進事業」、出資制度を創設しました。
これまでに、2社を採択しましたが、この2社が静岡市のみならず、世界で技術が採用されることを期待をしています。
また、市民の皆様や民間企業、団体などが自らの生活やそれぞれの事業の中でSDGsにつながる「行動」をすることも重要です。そのため、「SDGsアクションラボ」「SDGsチャレンジアワード」「SDGsランウェイ」など、SDGsにつながる「行動」が広がるよう取り組んできました。
このような取組を通じ、市民対象のアンケートでSDGsに関する取組を行ったことがあると回答した人の割合は、約87%と高い結果になっています。素晴らしい割合だと言えると思います。
また、静岡市内の高校・大学生など若者の団体や民間企業・団体、大学生のパートナーシップなどにより、SDGsに資する具体的な取組が継続的に行われるようになっています。
このように、これまでのSDGs推進の取組は、静岡市の取組が世界からも評価をされ始めていること、そして、若者や企業・団体などの行動が広がっていることから、一定の成果があったと考えています。
次に、4次総の見直し後のSDGsの位置づけについてですが、私は、今も申し上げたとおり、静岡市の課題に向き合い、解決に取り組み、具体的な結果を出すことによって、それが一つのモデルとなって、世界の目標であるSDGsの達成に貢献できると考えています。
したがって、4次総の見直し後においても、現在の4次総と同様に、SDGsに紐づける指標は定めません。これは、市の政策・施策をこのSDGs指標に結び付けると、それが目的化されてしまう恐れがあるからです。
市が進める政策・施策の一番の目的は、やはり市民にとってどういう価値がもたらされるかが重要だと思っています。そのことを、4次総の指標値にしていきたいと思っています。結果として、それが世界のSDGsの貢献につながると思います。
このSDGsの目標は、4次総見直しの方向性である「誰もが幸せを実感し、住み続けたいと感じられるまち」に内包させるとともに、静岡市の課題解決を重視し、それがSDGsにつながるよう取り組んでいきます。